6/115
2人の嘘
潤紀と雅也は被害者が働いていた会社に行った。有名なIT企業だった。
「堤孝と木田貴志をよく知る人知ってますか?」
潤紀は受付に聞いた。2人のいた課に聞いているのだろう。
「そちらでお待ち下さい。課長が来ますから。」
雅也は窓を見ていた。雨のリズムが鳴る。
2人は応接室へ連れていかれた。やっぱり広い。
「営業課の課長の岩岸です。2人の話ですよね。裏で闇金をやってた奴等なんです。罰が当たったんですよ。会社からクビを言ってましたし。」
雅也はビルの真実が見えてきた気がした。