3/115
事件現場
写真だけでは写らない闇と絶望が見えた気がした。
「潤紀、何かないか?」
和翔は心配している。いくつかの迷宮入りの事件を見てきた。
捜査一課でさえ解決できないかしようとしない。手柄のために・・・
「最初に何人か殺してから爆破したのかな。悲惨な現場だ。ホシのすべてを知る必要があると思う。」
冷静な雅也が先に分析した。優唄と智穏はただただ頷くしかなかった。
「煤で今はわからないけど鑑識道具はあるから何かわかる。」
潤紀の思いだろう。
ホシの心を探る作業になる。それが特殊犯罪課のやり方だ。