なんか名前を変えたいらしい
この俺の前にいる緑の生物。
もとい河童が
「俺の名前は――ジョン万次郎だ!!」
とか言ったので不信の眼差しをあいつに送っていた。
「おいおいおい....なんだ?その疑いの目は!?俺が嘘を吐いているとでも言いたいのか?」
嘘を吐いているもなにもお前。
つまり河童の名前がジョン万次郎だなんておかしいだろう。
ジョン万次郎といえばあの歴史上の偉人だろ?
そんな人の名前がこんな馬鹿みたいな河童と同じわけがない。
再び俺は疑いの眼差しを向けていた。
「本当だって信じてくれよ!!俺たち親友だろ?」
親友?さっき会ったばかりじゃないか。
何を言うこの河童は。
もしかして友だちいないのか....こいつ。
「俺が嘘吐いたことなんて一回もないだろう?」
だから知らねぇって....
「俺の名前は万次郎なんだよ。ジョン。」
誰がジョンだ。
勝手に俺の名前をジョンにするんじゃない。
「あ、あの作者が....
《ん~。この河童の名前決まらないな~、なんかインパクトのある名前ないかな~。あ....ジョン万次郎はどうだろう!よぉし~決定!》とか言って決めやがったんだよ!」
おいおい決め方適当だな....
一応主要キャラなんだからちゃんと考えてやれよ。まあ別にいいけど。
「なあそんなに嫌なら名前を募集してみるのはどうだ?」
俺は提案してみた。
そうすると
やつの顔が変わり
「いやそこまで言ってないんだけど....ただ作者に文句言ってやりたかっただけだけど!」
「じゃあ名前はこのままでいいんだな?」
「いやそうとも言ってないんだけど....」
うざい。こいつ究極にうざい。
・・・数分後。
「まあこんなもんか。」
ジョン万次郎!!名前募集中!!
と大きく書かれたチラシを作った。
その隅には電話番号とともに
「今の名前が気に入らないわけではないんだけど..なんか募集しろって言うやつがいるもんだからよろしく頼むぜ!連絡はこちらまで!」
この河童....。
うざい....。
名前募集中です。お気軽にどうぞ。