赤ずきん少女と、そういや前回主役を出してなかった気がするオズの魔法使い【5】
森をずんずん歩いていると、セレアと黒狼の少年は花畑に出てきました。
二人は声をそろえて驚きました。
『なんで花畑!?』
その向こうに学校が見えます。
わっつ いず でぃす。
あれが花丘学園です。
「ってちょっとぉッ! せめて学園名だけでも変えて!」
と、セレアはどこかに向かって全力で叫びました。
するとどういうことでしょう。
学校の名前が変わってしまいました。
わっつ いず でぃす。
あれはフラワーアセスメント・ビバリーヴィレッジ学園です。
「何を思ってそんな学園名にしたの!?」
セレアと黒狼の少年はフラワーアセスメント・ビバリーヴィレッジ花丘学園に向かって歩いていきました。
「余計に名前が長くなっただけじゃない、それ!」
黒狼の少年がセレアに言います。
「言えば言うほど悪化するだけだ。とりあえずその学園へ行ってみよう、セレア」
セレアは肩を落としてため息をつきました。
「諦めて歩くしかないってことね」
→ 最初からやり直す 【1】話へ。
→ このまま花畑で遊ぶ 【5】話をリピート。
→ 学園でハーレムを体験する 【16】話へ。
黒狼の少年は懐から本を取り出して言いました。
「よし、セレア。【16】話に進もう」
「無いから! 今この時点でその話は存在しないから!」
未来を語っても仕方が無いので──
セレアがお空に向かって叫んできます。
「→ 最初からやり直すを強く希望します!」
そういうわけで、
「あ。無視された」
校門手前で白タイツ姿の森の妖精が待機しているけども、セレアと黒狼の少年は歩き出すことにしました。
「ちょッ、なんでそれをここで言っちゃうの!?」
歩き出すことにしました。
黒狼の少年がセレアに言います。
「歩いてほしいみたいだぞ」
ふと、二人の後ろから子犬が走ってきました。
子犬はそのまま二人を抜けて一直線に学園へと向けて駆け抜けていきました。
「え? 犬? どこの童話出身の犬かしら?」
「さぁな」
すると森の向こうから金髪をゴージャス巻にしたお嬢様風の少女が乙女走りでやってきました。
「ウフフ。待ってよ、ジョセフィーヌ」
少女はそのまま子犬を追いかけて二人の前を通り過ぎていきました。
しばらくして。
黒狼の少年がそのお嬢様風の少女を追いかけて走り出します。
セレアは黙って赤い頭巾の中からバズーカを取り出しました。
バズーカを構えて、
「なんか変に腹立つんですけど!」
と叫びながら、セレアは黒狼の少年に向けてバズーカを放ちました。
黒狼の少年が殺気に気付いて振り向きます。
「ちょっと待て、セレア! 俺が悪かった!」
放たれた弾は真っ直ぐに黒狼の少年へと向かってきました。
着弾しようとしたその時でした。
巻髪のお嬢様風の少女が黒狼の少年を押し退けて、飛んできた弾を受け取ってしまいました。
そのままその少女は受け取った弾を子犬に向かって投げつけました。
「ウフフ。どうして待てが聞こえないのかしら? ジョセフィーヌ」
殺気を感じ取った子犬は、走りながら隠し持っていた手榴弾の栓を口で引っこ抜き、飛んできた砲弾に向かって投げつけました。
そして砲弾と手榴弾は空中爆発しました。
セレアは叫びました。
「何なの、一体あんた達!?」
少女は子犬に追いつき、子犬を胸に抱き上げるとセレアに振り向きました。
ウフフと笑って答えます。
「私は
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