現代悪魔殲滅隊隊長
腕を切り落とされた鶴見は、最後の力を振り絞り、床に落ちたトランシーバーの非常スイッチを押した。
東京の町に、アナウンスが響く。
『こちら、現代悪魔殲滅隊本部です。強力な悪魔が出現いたしました。皆さんは外出を控えますようお願い申し上げます、繰り返します、こちら、現代悪魔殲滅隊本部……』
刀を構えたハルカは悪魔がいると思われる方向に向かって一気に駆け出す。
曲がり角で悪魔を視認したハルカは、体制を更に低くし、悪魔を下から上に切りつける。
悪魔は人と同じような姿をしていた。だが、人間と一つだけ違う点が、その頭上にある角だった。
悪魔が指を鳴らす。
すると、ハルカを無数の刀が貫く。
「【血煤】」
静かに微笑みながら、ハルカが血の付いた指で悪魔の眉間を刺し貫く。
悪魔の心臓の鼓動の音がし、悪魔の頭部が爆発する。
「ひぇ~。やっぱ流石ハルカさん。加勢する前に片付けちゃったよ」
腕を失ったチアルがハルカの方へ歩いてくる。
「まぁ、加勢しても足手纏いになるだけだったか」
チアルが悪魔の死体の横にしゃがみ込む。
「こいつ、鶴見よりかなり強いね。ヴァレフォールだ」
「よく分かるね。やはり天使を雇用したのは間違いじゃなかったみたいだ」
天使には触れただけでその悪魔が何か判別する能力がある。
この世界には72体の悪魔が常に存在しており、それぞれが死ぬとまた同じ存在として復活する。
根源体と呼ばれる強大な悪魔を倒さないと、悪魔は永遠に復活し続ける。
ヴァレフォールは、6体目の悪魔で、10の眷属がいる。
「ここからが本番だよ」




