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ワーキング・エンジェル ~悪魔殲滅隊で働く天使です。お菓子がなぜ経費にならないんですか?~  作者: 鴨鷹カトラ


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2/4

不死身ですから

肉片が飛び散る歩道にすたっとライが降り立つ。


「ふ、不死身なので……」

「だから肩外されても平気だったんだ」


「無痛もついてきます」

「便利だ」


 肉片を拾い集めてゴミ袋に入れていくライとナギサ。


「そういえば、君今スマホ持ってるよね?」

「はい……」


 ライが制服の胸ポケットに手を突っ込む。

すっとスマホが取り出される。


「いや、何。連絡先交換したかっただけだし」

「は?」


 口をポカンと開くライ。


「そっちの方が便利だからね」

「はぁ……」


 自分のスマホを取り出したナギサが連絡先をライに見せる。


「友達が少ない……。今までの仕事仲間は?」

「死んだよ。悪魔に殺された」


 現代悪魔殲滅隊において、死んでいく隊員は非常に多い。

生きているということは、それが強さの証だ。


「後輩はいつから悪魔殲滅隊にいるの?」


 上着のポケットから隊員証を取り出すライ。


「新人なので2ヶ月です……」


「……新人さん、いらっしゃい」


◇  ◇  ◇


 ある日、上司から突然の呼び出しを食らいました。

かなり強力な悪魔と戦闘した翌日だったので、気怠かったのを覚えています。


 その戦闘で仕事仲間を失ったため、新しい仕事仲間を紹介すると言われました。


 天使でした。

同僚が言うには、天使は面倒くさいと言われているそうです。


 でも、想像していたほど、気まぐれではなさそうです。

今日は首をはねられたのにも関わらず再生していました。


 どうやら血を操る能力を持っているようですね。

その後はA+クラスの悪魔を瞬殺していました。


 かなり強そうです。S+ほどの悪魔でないと、彼女を苦戦させることはできないでしょうね。


 アイスクリームをねだってくるので良心に負けないように注意です。


◇  ◇  ◇


「柳田、西島、目黒。部隊を招集して」

「了解しました!」


 廊下を歩きながら、すれ違う人に指示を出していく一人の女性。


「鶴見、車を手配して」

「了解しましたよ!ハルカさんのためなら何でもしますよ!」


「チアル、部隊中の天使を招集して」

「りょ」


 その女性の名前は、ハルカという。

現代悪魔殲滅隊隊長で、現場以外の全ての意思決定は彼女が行う。


「天使!集合だよ!」


 チアル。部隊の中の天使を統率する。

部隊の天使はすべて彼女の部下で、天使に関する最終の責任者である。


 ここは、現代悪魔殲滅隊本部庁舎。

並木の美しい道に突如現れる、鉄筋コンクリートの立方体。


 そして、悪魔がよく訪れる場所でもある。


『本部庁舎前にてSクラスの悪魔を確認』

『悪魔の攻撃開始を確認』


 総管理室から自動的に放送されるアナウンス。

管理室では、幹部や部隊長たちが前の巨大スクリーンに釘付けになっている。


『堂本麻里、古里和弘、上島奏多、深澤良治、西畑将司の生体反応が確認できませんでした』

『関川俊之、二ノ宮龍三、高橋博史、天木志穂の生体反応が確認できませんでした』


 アナウンスが機械音声で何人もの死を伝える。


「ここに向かっている」


 ハルカが呟く。


「今なんて?」

 

 チアルがハルカに尋ねる。

ハルカが口を開く。


「3秒でここに来るよ」

「へ?」



空を切る音がした。



 チアル、鶴見、そしてその場にいた天使達の腕が切り落とされる。


「腕が……」

「ぎゃあああ!」


 反応できたのはハルカだけ。

刀を構えたハルカは、その目で悪魔を睨んだ。

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