紅朱同赤 弐 その3
結局、高岡が自分で女を連れ戻したらしい。
アホだ。
オレなら、殺している。
最低でも売り飛ばしている。
持ってるだけで危険な存在になってるのに、それに気付かない。
リーダーの器じゃ無い。
そのくせ、下に付いてるモノは優秀だ。
二人のEG使い、“タンク”と“ビートイット”。
それに暴走族上がりの元空手家、近藤。
こいつらは使える。
そして最後に、オレも含めて、、、。
と締め括るのが、佐山の思考。
これだけのメンバーが揃ってるのに、チーム内で出世しない。
これは完全に、高岡の所為だと思ってる。
コイツが、アホだからだと思ってる。
その思考が始まると、信じられないくらいイライラする。
せめてもう少し高岡に根性があったら、三織がサイラーにしているように操って出世させられるのに、、、。
この高岡は、イザという時に尻込みする。
ビビる。
女に走る。
――クソが!
佐山は、歯軋りする。
ホントに要らないと思った。
かと言って表立って追い出すような事をすると佐山自身が孤立し、反対に追い出される可能性が高くなる。
そこで、三織に頼んだ。
今度の作戦、モータルフラワーの追い込みを、うちにやらせてくれと。
うちの高岡が追い込むと売り込んだ。
佐山の頭のシナリオでは、最悪高岡が飛んでも残りの三人を使えば誘い出すことは出来る。
その代わり、三人は死ぬ。
一番良いのは高岡に登場して貰うが、結局モータルフラワーに殺されるってヤツ。
そうすれば名誉の死ってやつで、このグループは高岡のグループナンバーツー、この佐山が引き継ぐ。
EG使いの二人も、そのまま持っていられる。
万々歳だ。
佐山の願いを、三織は聞いてくれた。
裏で上手く誘導してくれた。
だから集会の時、サイラーがこのクソ高岡ごときを指名して追立役に抜擢したのだ。
そして今日、今日がその日。
まず、昼のうちに高岡の様子を見に行った。
相変わらず、クセ~匂いのする部屋。
ゴキゲン伺いの話しをして、カンドー話しをして、高岡をやる気にさせる。
軽く作戦を説明し、飯に行かせた。
当然佐山も誘われたが、自分はチームのタンクたちと準備がまだまだ残ってると拒否。
新しく入った新人中の新人を付けて、そいつに金も持たせて行かせた。
高岡は佐山が身体を張ってモータルフラワーを嵌めると思っているが、佐山にすれば殺し合いはEG使い同士でやってくれと思っている。
現場に行くのはEG使い、タンクとビートイットの二人と、ケンカだけが取り柄の元空手家、近藤。
オレのために頑張ってくれと、ホントに思う。
いやマジで。




