紅朱同赤 壱 その5
舌舐めずりをしそうな口調でこう言った。
「EG使いがどうのこうのって言うとったな」
ナベアツがそう言うと、反対側でコーデュロイが佳穂の横に座った。
俗に言う、ウンコ座り。
そのポーズでビミョーなのを吸うと、佳穂の顔に向かって煙を吐き掛ける。
咳き込む佳穂に、ナベアツが言葉を続けた。
「あれ、どうみても悪口やんな? 俺らEG使い全員に向かって悪口言うたやんな?」
「ひゃっ?!」
頭を、撫でられた。
コーデュロイに、、、。
撫でながら、佳穂の顔を覗き込み、笑顔になる。
「な、、、なに、、、?!」
その場で、立ち上がるコーデュロイ。
「イクで、、、」
合図のなのか、ナベアツが離れていく??
3メートルほど離れると、コーデュロイと視線を合わせて頷いた。
コーデュロイが、両手を開く。
大きく、身体で大の字を作る。
「!? なに???!!!!!」
短い、小さな爆発音。
ガスコンロに、火が付く音に似ていた。
聞こえたら、大の字になったコーデュロイの身体が炎に包まれた。
佳穂の眼が見開く。
「え!?」
確かに、炎がコーデュロイの身体を包んでる。
熱くないのか?
よく見ると、膝の下から靴先に掛けては燃えていない。
炎はそれよりも上の部分を覆っている。
赤い炎。
それが時折、青白く光る。
EG波特有の現象。
全身炎を纏う男。
すぐ横に立っているのに、熱を感じない。
見上げる佳穂の横で、コーデュロイがナベアツに手を出し、“来い来い”と指を小さく振る。
それに応え、ポケットからリカちゃん人形を出した。
――なんで?
「それ!」
ナベアツがリカちゃん人形を、コーデュロイに向かって投げる。
キャッチ、、、した瞬間、リカちゃんが燃えた。
コーデュロイが左手でキャッチした途端に燃えて、溶け始めている。
嬉しそうにその様を右手で指さし、佳穂にこれ見よがしにアピールした。
コーデュロイは、説明したのだ。
自分が炎を纏ってる状態は、熱くない。
だが、その炎が他のモノに触れると、それはそのモノに対し熱を発し、燃やす、、、と。




