表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
81/189

稚知謀大 陸 その3

 でも、その頃から稚坊(ちぼう)さんやお弟子(でし)さんから(つね)られたり、小突(こづ)かれたりしとった。


 みんな爺ちゃんの前では優しいしてくれとうのに、すれ(ちご)う時や庭で()うたりする時はすぐ(たた)く。


 そん頃から、あんまり道場行くのん嫌んなった。

 毎日は行かんようなった。

 てか、週に一回行ったらええほうになった。


 だって、叩かれるもん。

 無言で。

 たまに、『オマエうっといねん』言うて、、、。


 それはあぁしが“変な子”やからやと、ずっと思ってた。

 あぁしの中に()る“変な子”が、みんなにそうさせとうと思ってた。


 変な子。

 それはあぁし。


 だから、あぁしが悪い。

 抓られんのも叩かれんのも、あぁしのせいやと思っていた。


 そう思ってたけど、『それは違う』と教えてくれたんが珍晴(たかはる)やった。

 6コ上。

 爺ちゃん以外で、一応(いちよ)いっぱい(しゃべ)ってくれるひと。


 その珍晴に、中学ん時に()われるまで解らんかった。


 年二回の、総会の時しか逢わんけど。

 ホンマは、あんま好きちゃうけど。


 だって珍晴は、何かいっつもヘラヘラしとう。

 それに加茂の跡取りやから、あんま仲良うしたらアカンて言われとうし。


 しゃーのに珍晴は、将来おまえと結婚するって勝手に言うとうし。

 それを(みんな)にも()うし、、、。


 ()うたら()うたであぁしん(とこ)と、珍晴ん(とこ)の雰囲気悪ぅなっとう。


 中三で進路決める時に総会あって、そん時もまた珍晴がいらん事言うていつものイヤな空気になるし。

 そん時にかぎって、ママ来るし、、、。


 そんなん初耳や()うて、ホンマに結婚したら殺す言うし。

 なんやったら加茂家全員殺して道具工場貰う言い出すし。


 ママやったら多分、ホンマにするし。

 出来てまうし。


 さすがに本気でママ怒ったら、多分、爺ちゃんでも無理やし。


 ()っといて欲しねん。

 あぁしの事は()っといて欲しいねん。


 人間(ひと)がごちゃごちゃすんのん、(きら)いやねん。

 大きい声出されるのん、(いや)やねん。


 しゃーから、家出とう。

 爺ちゃんにワガママ言うて、一人で住んどう。


 、、、出たけど、結局、お金(もろ)てるし。

 家は中学出たらすぐ修行って()うとうけど、勝手に高校決めて行くことにしたし。

 爺ちゃんに泣いて頼んだし。


 普通にさせて欲しいねん。


 それであぁしは家とは関係ないって事にしとう。

 もう総会にも何にも、家の事は手伝わんて言うとう。

 跡継ぎの話しも、勝手にしてって言うとう。


 なんの話してんやろ。

 こいつの事、考えてたハズやのになぁ、、、。




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ