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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
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稚知謀大 伍 その11

 言葉を発しないのは思案中だと思ったモノアイは、優しく声を掛けた。


 「解るか?」


 少しの間、、、。

 佳穂が、あっ! と声を上げた。


 「そか! これからどつこう思てる相手に“愛してる”って歌うたったら変やしwww」


 モノアイ、ちょっと驚く。

 この理解力、もしかしたらこの()は、術師としての才能が()るのかも知れない。

 そんな感じがしてきた。


 満足気に、佳穂の顔を見た。

 どこかのモニター越しにだけど、、、。


 「その通りや。集中は出来るけど、出そうとする波動と体内で練られた波動があんまりにも(ちゃ)うと、EG波の無駄(ロス)になってまうわな」

 「まうなw」

 「しゃーからロスの無いように、()()()()()()()()()()()()()()が、呪文とか詠唱って呼ばれるモンやな」

 「おぉ! 解るわかる!」

 「同じ理屈で、自分の能力を出す時の合言葉を作っとけば出すのが早くなんねん」

 「必殺技出す時の叫び声やなwww」


 「ホンマそれ。高等な術で波動が足らんかったら、合言葉に使う言葉を足していくねん。黙ってEG波を()るより、言葉を発しながら練った方が早いし強い」

 「何か解るわ~~w」

 「さらに言葉にリズムを付けてやると、もっと早く高等なEG波を練る事が出来るんや」

 「それが、自分で作るってことか、、、」

 「そうや。身体を鍛錬する代わりに、音や言葉を洗練させて術への反射神経だけを徹底的に鍛えるやり方やな」


 もちろん、他にもやり方は有る。

 モノアイが言ったのは、実例の一つ、だ。


 「で、話しをまとめると?」

 「身体を鍛えるタイプと、技術を追い求めるタイプってトコかな」


 なんか佳穂に上手く転がされてるような感じもしないではないが、モノアイは気分が良かった。


 「ついでに()うとくと、使う能力は自分の性格に反映されるって言うから、それぞれやね」

 「え~~、ほんなら性格の悪いヤツの能力って、めっちゃ嫌な能力ってこと?」

 「わははは! そうかもな! 他人(ひと)の嫌がる事をするってのが攻撃になるからな」

 「やっぱEG使いって、好きになれそうにないわ、、、」

 「、、、」

 「そこで黙らんといて~やっ!! 冗談にならへんやん!」

 「本心かと思って、オジサンちょっと(へこ)みました」

 「急に小心者にならんといて~や!!」


 二人して、笑う。


 「あ、でも今、なんかモノアイについてちょっと解ったわ」

 「ん? 何をや?」

 「落ち着いた声やな~って思ってたけど、やっぱオジサンなんやw」

 「おっと、バレてもたw」


 結界内でこんなにも笑えるとは、思っても無かった。




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