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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
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稚知謀大 伍 その6

 南森町(ナンモリ)の交差点から東天満に向かう途中、佳穂はモノアイに聞いてみたくなった。


 「なぁなぁ、ちょっと聞きたいねんけど」

 「なんや?」

 「EG使いってな、実際どんな風に、その、、、闘うの、、、?」

 「なんや、知りたいんか?」


 聞きたいのだけど、興味があるって感じもあまり出したくないっていう不思議な感覚が佳穂の口調を(にぶ)らせる。


 「ほら、EG使いって、よう闘うやん?」

 「見たんか!」

 「それって、どうなん? そら、強いとか弱いとかあるやん?」

 「何が聞きたいねん!?」


 (ごう)()やして、聞くんやったら()よ聞いてくれ、とモノアイが聞き返す。


 「EG使いって、どんな術を使うんかな~って、、、」


 一瞬躊躇(ためら)ったが、先ほどもまぁまぁ小難(こむずか)しい話を佳穂にはしている。

 基礎知識として、教えても別に良いかとモノアイは考えた。


 「んじゃま、さっきの話しに続いて、講義再開するか?」

 「そうそう。日本橋までまだまだやもんね」


 相変わらず緊張感のない佳穂の話し方に、この()の神経、けっこう図太(ずぶと)いなと感心していた。


 「EG使いってな、大きく分けて四つのグループがあって、さらに二種類の能力者に分かれんねん」

 「グループ?」

 「そうそう。振り分けは日本式で言うと、東西南北(とうざいなんぼく)。使い手の感覚で言うと麻雀(マージャン)みたいに東南西北(トンナンシャーペイ)順で憶えてるわ。これが時計回りに方角を表してるからな」


 クスっと小さく笑う佳穂の声が聞こえた。


 「マージャンせえへんけど、東南西北ってのは知ってる。聞いた事ある」

 「さてはマージャンゲームやってたな?」

 「いや~~、ルール覚えられへんかって止めたw」


 モノアイ、笑う。

 親近度アップ。


 「まま、ええか」

 「ええかw」

 「ほんでな、話しを戻してやな、そこに付く四神(しじん)、あ、四神って解かる?」

 「、、、解らん」

 「昔からそれぞれの方角に、それぞれ神さんがおるって信じられてんねん」

 「宗教的な? 仏教とか?」

 「めっちゃ(こま)こうなるから、そこ(はぶ)いて」

 「解かった」


 佳穂、あっさり納得。


 「東に青龍。南に朱雀。西に白虎。北に玄武、、、」

 「あ~~。それなんか聞いた事あるわ!」

 「ほうかほうか。ほんでそれぞれ得意なモンがあってな」

 「得意な、、、もん?」

 「そやねん、こっからはメモっとけよ」

 「紙とペンやね」


 佳穂のノリが、ハマって来たモノアイ。

 口調も軽やかになるってもんだ。


 「東西南北の順にな、水、風、火、土が得意なモン、“属性”になる訳や」

 「ふ~ん、、、なんとな~くやけど、解かった事にしとくわ」

 「で、おもろいんが、EG使いの7:3(ななさん)って言う割合な」

 「EG使い、の、、、ななさん?」

 「人の名前ちゃうで」

 「解かっとるわ!」


 狙い通り、見事佳穂にツッコませたモノアイ、自分のトーク力に自画自賛。



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