稚知謀大 肆 その3
お分かりの通り、そんな都合の良い自然現象があるはずも無い。
EG使いたちの、勝手な思い込み。
噂がホントっぽくなっちゃうよくある話しだ。
真相は至極単純、エレクトリック・ゴーストが園内から出ないようにデンタイが封印したのだ。
理由は単純だが、対処はとても大掛かり。
それは複合化によって多種多様なエレクトリック・ゴーストが誕生してしまい、通常の封印術では対処出来なかったからだ。
ちなみに、、、
ここで言う多種多様とは、属性で言うなら、例えば火属性のエレクトリック・ゴーストが水属性のエレクトリック・ゴーストを喰らうと、少なからず二極の素子を持つエレクトリック・ゴーストが生まれてしまうこと。
対象を、『殺す』ではなく、『喰らう』からだ。
獣を器にしたエレクトリック・ゴーストの特徴。
いや、出されたモノを食す習慣が付いてしまった、動物園の獣の習性と言うべきか、、、。
そしてもう一つが、形態の複合化。
想像通り、四足歩行の獣が翼を有する獣を喰らう。
因子の影響を受ければ、例えば翼の生えたライオンが生れる。
俗に言う、キマイラ系。
どちらにも言えるが、これらを対処するためには一つの呪術では抑えられない。
圧倒的な力の差が無い限り、二属性を持ったエレクトリック・ゴーストには二種類の呪法が要るし、二種性を持ったエレクトリック・ゴーストには同じく二種類の捕獲(もしくは駆除)法が必要になる。
とにかく、ややこしいのだ、、、。
そんなエレクトリック・ゴーストが急速に複合強化する危険性に対処しなければならないが、一体一体を相手にしていると間に合わない。
それに、此処は結界内。
一体のエレクトリック・ゴーストを霧散させても、綺麗に浄化できない。
素子がバラバラになって漂うだけ。
スグにまた違う因子と結びつき、新たなエレクトリック・ゴーストと成る。
速水颯太の結界、恐るべし、、、。
そこでミカドの協力を仰ぎ、関西道具屋最大手である加茂家の力を借りてデンタイが特殊な方法で動物園全体を封印した。
指揮を執ったのは、波働。
動物園を囲う柵に呪詛を掛け、全ての霊体が外に出られないようにした。
三メートル置きに配置されてる、小さな杭。
この杭が、呪詛の効力を維持する役目をしている。
小さいが、重要な杭。
これが、関西道具屋最大手、加茂家から頂いた品だ。
配置されてる杭が一本でも抜けると、大変な事になる。
その監視と継続を任されたのが、、、なんやかんやで現在任されているのが、通天閣のモータルフラワーだ。
もちろんこれは、秘密事項。
杭の事も、呪詛の事も、、、。




