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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
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稚知謀大 弐 その2

 ルネとの連絡を終えると、楓は係長に一度目配(めくば)せをして曾根崎警察署を出た。


 薄暗い街。

 人影は、、、無い。

 深く、呼吸(いき)をした。


 「ふぅ~~~~~、、、」


 この時間は、都会なのに空気が澄んでいる。


 「結界様サマやな」


 グローブを()める。

 格闘技などで使われる、オープンフィンガーグローブ。

 、、、らしいモノ。


 本当はキチンとした手袋で、デンタイ創設時におめでとうって事で道具屋の偉いさんから課長経由で貰ったものだ。

 楓に、ではなく、デンタイにだ。

 それを今や(ひと)()めしている。


 本来この手袋は霊体、残霊物質などを固形物のように(さわ)れる“極レア”の魔道具(アーティファクト)

 チョー便利なもの。

 しかもめちゃくちゃ貴重。


 デンタイが出来た当初から、楓はCPで解析っ()()事をしてた。

 で、現場検証っ()()事をする時、その貴重な呪具を主に使ってたのが楓。

 ルネはそういうチマチマした事をやりたがらないし、係長はそもそも霊体を観れもしない。


 結局、デンタイで使うのは楓だけ。

 そして例の速水颯太の事件ですっちゃかめっちゃかした時、何とかエレクトリック・ゴーストに対抗しようと楓がヒラメイタのが、手袋を反対に()める事。


 霊体を掴める仕組みが手のひら側についているんだったら、それを反対にすれば、霊体を殴れるんじゃないかと思った。


 楓的、発想。


 試しにやったら、これがビンゴ! 

 霊体を、手応えアリアリで殴れた感触を忘れられない。

 そんな理由で、術師なら誰もが欲しがる貴重な道具が、今や楓の私物と化していた。


 いちばんウルサい波働課長も、()()に関しては何も言わない。

 ってことは、許可して貰ってるって事と都合よく認識。


 楓、満面の笑み。


 そして思い出す。

 あの時、モノアイの尻馬に乗っかって調子コイてたEG使いが出した式、顔が仁王サマで身体がボン、キュッ、ボンッな“()んみ~”と“(うん)み~”。

 あの二体とのバトルは、忘れられないほどの興奮だった。


 正直、もう死ぬ、、、と思ったところにまゆらが来てくれて形勢逆転。

 最後は自分の逆転カウンターパンチが炸裂して勝負がついた、、、。


 ――ハズだ!


 グローブ効果も、最大限に活用。

 楓はもう一度、あの生死ギリギリの体験をしてみたくなっている。

 思い出すと、ルネじゃないが唇が歪む。

 しかも今は、活躍を認められ(?)て、膝まであるブーツを道具屋さんから頂いた。


 お察しの通り、霊体を蹴れるブーツ。


 早く試したい。

 興奮が止まらない。


 「誰でもええわ、、、来い来い」


 小さく呟きながら、楓は任務である宮崎佳穂の後を追った。




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