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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
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稚知謀大 弐 その1

 EG使いたちを捕獲(?)し、フツーの警察が来たのでそいつらに任せたと言い残しトンズラーしようとしてたら、楓から連絡が入った。


 「何よ」

 「何よちゃうわ。仕事やっちゅうぅねん」


 楓と会話が出来てるってことは、さっき道路に捨てたヘッドフォンをしっかり回収したってことだ。

 ルネ、エラいぞw


 「え、マジ?」

 「マジやマジ」


 整った鼻孔が、ぷっくり(ふく)らんできた。


 「頂戴。情報をちょーだい♡」


 デンタイの部屋で起こった大下係長と波働課長のやり取りを()(つま)んで話し、アップされた宮崎佳穂の動画を送った。


 「や~~んw この()カワイイ♡」

 「何を観とんねん!」

 「っさい! 言ってるでしょ、私はキレイなものが好きなの」

 「はいはい」


 いつものごとくアイドリングトークが終わって、やっと本題に入る楓。


 「動画の()、大阪駅から出発して妹を探すみたいやねん」

 「そうみたいね」

 「ウチはカメラで追うけど、ルネは取り敢えず1号線まで出て、そっから大阪駅向かってくれる?」

 「おkマル」

 「途中で確認出来たら、無線入れるし」

 「そんじゃ1号線から、まずは桜宮橋に行くわね」

 「うん、それで頼むで~」


 ルネは早速、頭の中で地図を広げた。

 ちょうど車で来た道を戻る恰好(かっこう)になる。

 、、、が、もう車は使えない。

 EG波が大量に発生し始め、エレクトリック・ゴーストが湧き出る時間だ。


 チンクェチェントは結界外(そと)の署で預かってもらうよう、フツーの警察官に頼んだ。

 シートは絶対動かすんじゃないわよと、念入りに()()()するルネ。

 さてさて、それじゃあ行きますかって歩き出したら楓の声が聞こえて来た。


 「桜宮橋に着いたくらいに、一回連絡入れてや」


 何で?

 と思ったが、考えるの苦手。

 悩む前に、楓に聞く。


 「橋に着いたら、どうするって?」

 「そこ通り過ぎて、東天満の交差点で一回連絡ちょーだい。それまでに映像の女の()見つけもスグ連絡してや!」


 そう言って返事を待つと、マイク越しに湿った音が聞こえた。

 ルネが唇を舐めた音だ。


 「邪魔するヤツが出たら?」


 緊急事態だ。

 ちょっとくらいのサービス精神を、楓は持っている。


 「好きにしたらええ」

 「YES!」


 返事をすると、ルネは小さくガッツポーズ。

 転倒したワゴン車を背に、京橋駅方面へ歩き出す。

 すぐ右手に、京橋駅が見える。

 そこを通り過ぎる時、頭上にはJR大阪環状線の線路が走っている。


 (くぐ)る。

 全身に、()()()()


 皮膚のブツブツが、気持ち悪くてちょっと興奮させる。

 結界の中に入る瞬間の、この感覚が好きだ。


 左眼が、熱い。

 (うず)いてる。


 身体のいろんな場所が、疼く。

 いつも、この瞬間は興奮する。

 何せここから先はEG使いが相手、最悪の場合、殺しても仕方ないのだから、、、。




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