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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 三の章
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稚知謀大 壱 その4

 少しの沈黙。

 再び、佳穂が先に口を開く。


 「あ、でも、、、」

 「何や?」

 「このスマホ、ヤバかったらどうしたらえぇん? 使えんようなったら、もう誰とも繋がれへんやん?」


 ごもっともな質問だ。


 「EG使いはな、EGを使う時、身体の周りに自分独特の電磁波を纏うねん。防御なるし、攻撃の準備にもなってんねん」

 「そんなん聞いてないねん、、、」


 構わず話しを続ける。


 「それをな、自分のスマホにも纏わすねん」

 「あぁ~~、、、」


 そういう事かと、先がちょっと読めた。


 「そしたら浮遊するEGとか、他の使い手からのちょっかいを防げんねん。みんなやっとるわ」

 「へ~、そんなんみんなしてんねんや」

 「簡単な事や。そやねんけど、自分で持ってな出来ひんねん。しゃーからそのスマホはアカン。話し終わったらスグ電源落として大阪駅戻って」

 「え~~!? 戻るん?」


 あからさまに嫌な声を上げた。

 さすがに『メンドクサ』ってな言葉は口にしなかった。


 「そや。一回戻って。大阪駅に荷受け所があるから、そこの(いな)ちゃんってやつに声掛け。安全に話せるケータイ渡すわ。あ、稲田(いなだ)ね」


 ――何やろ、この段取りの良さは、、、?


 疑問にも思うが、佳穂は声の言う事を聞く事にした。

 他に(たよ)る人なんて知らないし。

 そもそも頼って良いか解らないが、そこまで慎重(しんちょう)にもなれない。


 「何て? その稲田さんに、何て言うん?」

 「俺から、、、“モノアイ”に聞いてきたって言い」

 「ものあい?」


 そうや、と答える声が自分の名を出した時、少し自慢気になっているのに佳穂は気付かない。

 モノアイは続ける。


 「そこで《《安全な》》ケータイ渡すわ。取り敢えず急いで。マジでスマホはもうヤバいわ。時間も時間やし」


 大きく息を吐き、自分を納得させる佳穂。


 「なんやよう解らんけど、手伝ってくれるんやね」

 「そや。しゃーから、(はよ)う」

 「解った」


 佳穂はその場で(きびす)を返した。

 妹を助ける確率が上がるなら、ちょっとぐらい(だま)されても良い覚悟は出来ている。



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