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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 二の章
33/189

蝶舞山揺 伍 その9

 解るが、考えるだけでイライラ感満載。


 ――どこが結界にちょっかい出してきてるんだろう、、、


 そう、結界。

 そこにあの安倍まゆらが、ここんとこ頻繁(ひんぱん)に出入りしている。

 ここ最近で赤マル急上昇中のEG使い、ハピハピのせいだ。


 彼の、恐ろしい能力。

 世界を一変(いっぺん)させるかも知れない能力、、、。


 ミカドがこれに対応すべく、(めい)を下したのは周知の事実。

 波働が確実な情報として持っているのは、ここまで。


 ミカドから、(しも)御門へ(くだ)った(めい)

 その(めい)()()()御門家のドコが請負(うけお)い、ダレに依頼したのか、、、?


 波働の予想では、最終的に受けたのが安倍まゆら。

 、、、と、思っている。


 御門家と言えば、この業界で知らない者が居ないお家柄。

 素人(シロート)には有名なんだけど、業界では術屋の四大名家には絶対に入れない。

 ()()()()()は、千年以上経っても変わらないみたいだ。


 まぁ何処(どこ)からの依頼だろうと、下請けは無下(むげ)に断れない。

 情報では御門家としか解らなかったので、どの御門家か解らない。


 ――水か、火か、風か、土か、、、


 本命は、土御門。

 安倍まゆらの姓がホントは土御門なんだから、そこからまゆらの(もと)に仕事が回って来たと考えても不思議は無い。


 これが、波働が勘違いした最大の理由。


 結界の状況。

 ミカドの動き。

 土御門と、まゆらの関係。


 加えて、ミカドの(めい)は御門家が請け負ったのに、本庁は独自に四術宗家を使って()()をしようとしている。

 ()()の手伝いを、波働に振って来た。


 事柄が意味深に重なる。

 これはもう、絶対に()()ある。

 そう思っても仕方がない。


 だから波働にしては珍しく、裏取りせずに思い込んでしまった。

 まゆらの動きも、実際そう思わせるものだったから、、、。


 「他には、、、?」


 大下係長は、珍しく波働に食い下がった。

 少しでも、あの()の情報が欲しい。

 助けになる情報が、欲しい。


 「残念ながら、確実な情報として話せるのはそれくらいです」


 波働、ウィンク。

 楓、ドびっくり!


 「忘れないで下さいね。EGユーチューバー、“ハピハピ”です」

 ――(なん)でウチに()うたん?


 それだけ言うと、波働は自分のデスクから幾つかの書類と差し込んでいたUSBメモリを引き抜き、振り向きもしないで部屋を出た。

 徒波と呼ばれた男も、影のように後に続く。

 閉じた扉を睨みながら、大下は楓を呼ぶ。


 「小早川くん、、、」

 「ハイハイ。ルネに連絡取ったら()えんかな?」


 楓は、情報分析にかけては一流だ。

 もちろん今、大下係長の気持ちを察した。


 「頼む。それで、、、」

 「みなまで言いなさんな。ルネには残業って言うとくし」


 そう言いながら、楓は自分のデスクに座り直す。


 「取り敢えず結界に向かわせて、映像の()を確保やね」

 「あぁ、、、」

 「ほんでウチは、イケスカン課長の言うたハピハピの情報やね」

 「そうだ。宮崎佳穂が、EG使い達のオモチャにされる前にな」


 言いながら、脳裏にはあの少女、安倍まゆらの姿を大下は浮かべていた。



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