策略謀略 陸 その3
2人が立ち上がったので、李楠も立ち上がってこう言った。
「もう一度、ソフマップなんば店跡地に行くぞ」
「?!」×2
2人して、李楠を驚きの眼で見た。
「なんで? どうして? 今そこから逃げて来たとこじゃないですか!」
珍しく、范蘇円が声を荒げた。
駱嘉の顔を見ると、同意見のようだ。
李楠は自分の仮説を、2人に話し始めた。
「ちょっと聞いてくれ。あの時、駱嘉がやられた後だ。敵はトドメを刺しに来た途中で、突然逃げて行った。覚えているか?」
そう言って、2人の顔を見た。
「スマン。オレはあの時、目も耳も機能していなかった。記憶も定かではない」
「范蘇円はどうだ?」
「わ、、、私は、、、」
「いいさ。仲間が瀕死の状態だったからな」
ちょっとしょぼくれる范蘇円。
――子供かっ!
頭の中でツッコんでから、説明を始めた。
李楠あるある。
「状況はこうだ。私たちを完全に制圧し、後はトドメを刺す状況だった。ところがそこに、“自動式”のエレクトリック・ゴーストが現れた」
「自動式?」
その言葉を、范蘇円は初めて聞いたようだ。
「そう。笛の音、范蘇円は聞こえなかったか?」
「そう言えば、、、」
「笛の音が聞こえたら、敵は慌てて逃げ出したんだ。圧倒的優位な状況を捨ててでもな」
聞いた2人は、理解しかねている。
見ていた自分も、確かにそうだったのだから、、、。
でも今、自分が立てた仮説は正しいと思えてきている。
話せば話す程、自信が溢れてくる。
――私の想像は、当っている!
「、、、で、だ。何でそうなったのか可能性を考えてみた」
駱嘉は、李楠の話しに引き込まれている。
「敵は自動式を、“オニヘイ”と呼んでいた。人型のエレクトリック・ゴーストだったんで、かなりの高等術式」
「人型か、、、」
「しかもその人型は後ろに、さらに3体もの人型を引き連れていたんだよ! これが!!」
李楠、興奮!
“自動式”と言っても、式。
式とは、使役するモノ。
それはEGでもNGでも同じ。
基本は虫型から、徐々にランクが上がって行く。
ランク上位の人型ともなれば、かなり高等な部類に入る。
それを使役出来る使い手など、限られるハズだ。
まず大前提として知っておかなければならないのは、好戦的思考型の基本要素は、高等になるほど“悪魔の三大原則”を強く魂魄に刻んでいるということ、、、。
悪魔の三大原則。
それは、『犯す・殺す・食す』だ。




