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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 六の章
175/192

策略謀略 肆 その3

 かと言ってそんな内心を見せられない。

 強がりのセリフを吐く。


 「取れへんな~~。俺の“許可”が無いと、、、」


 先っちょの能力、“瞬間接着地獄”。


 先っちょは冷静に、今の攻防を振り返る。

 始めは自分の能力を知られる前に、勝負を付けてしまおうと考えてた。

 最初の接触で出来るだけの瞬間接着地獄を味合わせてやろうと、棚にあるだけの菓子にEG波を纏わり付かせようとしたのに、ルネはアホみたいに撃って来た。


 驚いた。


 こんな流れ弾に当たるのはもっとアホみたいだと身を(かが)めた。

 何てヤツだと棚の(かげ)から(のぞ)くと、マガジン装填中(そうてんちゅう)

 大量の菓子が散乱。

 今がチャンスだと思い、接近戦へ持ち込もうと(はし)る。

 速さには、自信がある。


 宙に菓子箱を散乱させ視線を奪った隙に、ルネの(ふところ)へ入り込むハズだったのだが、気付いたら眼の前にブーツの底が、、、!?


 あの瞬間に一歩退(さが)って空間を作り、蹴りのタイミングを計っていた。

 死角から狙ったつもりが、まさか蹴って来るとは予想外で鼻血ぶー。


 だがそこは先っちょ、顔を覆って屈んだ時、すかさず落ちてた菓子箱に()()()()()()ルネに投げつけた。

 普通の感覚なら、反射的に思わず手で払い()ける状況。


 ところがどっこい、ルネ、全く動じない。

 菓子箱の存在を無視するが(ごと)く、ビタビタに照準を先っちょに合わせていた。

 しかもトリガーに掛かる指がクイっクイっと動いていたのを、先っちょは確認していた。

 躊躇(ちゅうちょ)なく、引鉄を引いていたのだ。


 オソロシイ、、、。


 だがそのおかげで、苦し紛れの攻撃が当った。

 今考えるとちょーラッキーだったのが、アーモンドナッツの箱がグロックのスライド部分に上手く接着してくれて、引鉄を引けなくしてくれていたこと。

 本当に偶然だが、助かった。


 不思議そうにアーモンドナッツの菓子箱を見ていたので、すかさずプリンを投げてみたのだが、、、。


 それはルネが手で払わずに、咄嗟(とっさ)にプリンを撃った事で回避された。

 強いヤツってのは、()()()()()()も働く。


 素早く隣の通路に逃げ込み“間”を取ろうとしたら、()()()()()()()()

 マジ何考えてんだと思った。

 驚きながらも寸前で躱し、逆手にとって背後に廻り込んだ。

 背中を取った! と思ったのも束の間、見えたのは小さな黒い穴、、、。


 銃口が自分を狙っていたのだ。

 自分でもよく気付いたと思った。

 ちょっとでも遅かったら、今頃あの世行きだ。


 回想し、改めて思う。

 ホント、なに考えてんだか解らんヤツと闘うのは疲れる。

 そう思ったら、ルネはまた先っちょが予想できない動きをする。


 「ちょっと楓~~! これ取って!」


 予想では、睨み合う2人、、、。

 、、、ってな感じになると思ってた先っちょ。

 ところがルネは、平気で背中を向けて、友達の所へ行く感覚でコンビニを出てく。

 あまりにも簡単に背中を見せるもんだから、先っちょは攻撃をするタイミングを()くしてしまった。


 ――アカン! ペース乱れる!


 先っちょは頭を振って、コンビニの奥に入った。

 入れ違うタイミングで、ルネがアーモンドナッツの箱が取れた左手を高々と上げながら店内に入って来た。


 「ねぇ見てみて~~。もう撃てる、、、あれ?」


 先っちょは、もう居ない。


 「え~~~~! 終わりなの? どこ行ったの?!」


 ルネは消えた恋人を追うように、悲愴な(かお)をしながら店内を探し始めた。



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