参差錯落 伍 その13
勝てると思いつつ、李楠は気付いてしまった。
今、りんごりんごが持っているりんごは、“青色”、、、。
そう、捨てた考え。
別バージョンの、りんごだ。
――青色は、何だ!?
何か仕掛けがあるに決まってる。
駱嘉も、それは意識している。
青いりんご。
そこに意識を持って行かれ、先程まで当っていた拳が、まったく掠りもしなくなった。
りんごりんごの動きに、余裕が戻る。
軽やかに駱嘉の攻撃を躱す。
ニヤリと笑うと、りんごが具現化。
「、、、チッ!」
今度は駱嘉が舌打ちをする番だった。
嘲笑うかのように、りんごりんごはどんどん赤いりんごを増やしていった。
青一つ、赤二つを左手と胸あたりで。
更に右手に、赤一つ。
――何か、して来る!
読み切れない李楠。
――考えるまでもない。先に斬ってしまえば!
焦りからか、思考が単純化する駱嘉。
まだりんごりんごがりんごを抱えてるうちに、りんごりんごごとりんごを斬るつもりで紅迅を奔らせる。
「きゃっ!」
小さな悲鳴。
りんごりんごの悲鳴。
意外とカワイイ悲鳴。
悲鳴と同時に、せっかく出したりんごを紅迅から逃れるため、宙に放り投げてしまっていた、、、。
――本当か?
四つの、りんご、、、。
りんごりんごの手から、投げ出されたりんご。
――本当に問題無いか?!
3秒あれば、確実に全部斬れる。
李楠も、そう思った。
駱嘉、自信を持って踏み込んだ、その時、、、?!
爆発!!
衝撃が駱嘉を襲う。
真っ白、、、。
何も無い。
見えない、聞こえない。
真っ白。
駱嘉は一瞬、死んだ、、、と思った。
が、スグに爆発にやられたと気付いた。
視界が戻り、耳鳴りが起こり、痛みの雪崩が襲ってきたからだ。
「くそ、、、なんでだ、、、???」
爆発でどこもかしこも痛い。
「あ、、れ??」
空を見てた、、、。
それで自分が、地面に倒れているのに気付く。
――そうか、吹き飛ばされたか、、、!
起き上がるために身体を動かそうとするが、全身に痛みが走りそれを拒否する。
「あ、、! あ、あ、、、!」
痛い。
痛みで硬直する。
身体が動かせないっていうか、“動かない”っていう方が正しいか、、、。
完全に、ヤられた。




