参差錯落 伍 その11
セオリー通りなら、珈琲は視覚を奪う間接攻撃の使い手。
となれば、式の死神少女さえ止めれば無問題。
だったら話しは早い。
EG波で構成された式なら、攻撃でなくともEG波で干渉出来る!
范蘇円の能力は、記憶を映像化するレアな能力。
仕事上、何度か現場に居合わせ知っていた。
范蘇円の能力を掛けられた相手は記憶を映像化させられる時、顔に強い風圧のような衝撃を一瞬だが受けるのだ。
李楠も一度、試しにやってもらった。
その時は変な記憶が出ないように、好きな歌をずっと頭で歌ってたっけ、、、。
で、受けた時、結構キツ目に風圧のようなモノが顔面に来た。
大した事は無い。
いや、あるか、、、。
けっこうキツ目の風圧、突風だった。
ビックリして、呼吸も止まるほどの威力、、、
、、、一瞬だが。
ビックリして、『あぷぷぷ、、、!』ってなったのを憶えている。
まるで空気の波に溺れるような感覚だった。
でも一瞬。
ホント、それだけ。
攻撃ではないので、、、。
脳にある記憶を風圧で頭から押し出し、宙に映像化する。
実際に受けたイメージは、こんな感じだった。
この時、脳を狙うだけあって顔面に風圧が来る。
范蘇円が狙える範囲内なら、どこに居ても、隠れてても、身体を丸めて赤ちゃんポーズしても、風圧は必ず顔面に来る。
大した事は無い。
大した事は無いが、さっきも言った通りその風圧を受けると、、、
「あぷぷぷ、、、!」
となって、動作が止まる。
突風で一瞬、呼吸が出来なくなるから。
来ると解っていれば我慢できる程度のものだが、それが突然顔面に来たらやっぱり『あぷぷぷ、、、!』となる。
私だけか?
いや、、、見て驚け。
ツインテールの死神も、喰らった瞬間動作を止めた。
『あぷぷぷ、、、!』ってなってる。
李楠、ニヤる。
思った通り、EG波(を使った術式や術)による攻撃は、EG波で(外から干渉する事によって)防げるんだ!
――もう一人、チュッパチャップスを舐める“お茶の水女”!
りんごりんごは、強力なりんごの爆弾を出すが、連続ではない。
一番最初にりんごりんごがりんごを三個出した時、りんごりんごは始めからりんごを三個持っていた。
間違いない、見た。
その後、りんごりんごがりんごを出すのは一つづつしか確認できてない。
一気に複数は無理なんだ。
一個出すと、りんごりんごが次のりんごを出すのには数秒の時間が要る。
必ず要る。
――『りんごりんご』と言うより、『りんご、、、りんご』じゃん!
李楠、心の中でツッコむ。
爆発もりんごりんごがりんごを出してからじゃなく、りんごがりんごりんごの手を離れてから、約3秒。
紅迅を使う駱嘉にとって、3秒は充分な時間。
――なんだけど、、、
どうしても気になる事がある。
もし、別バージョンのりんごをりんごりんごが持っていれば、状況はかなり変わってしまうからだ、、、。




