参差錯落 肆 その2
公園北口交差点の、手前。
「兄さんスベッたから、気付かれましたやん!」
近藤が、悪びれもなく後ろから前方を睨む。
「オレの所為かいのぉ?」
「多分、オマエや」
足が止まったのは、その一言の間だけ。
すぐに蛇骨会の三人は、堂々とした尾行を続けた。
前の三人、ウォーカーズが横に並んだ。
左から、カンジ、西下、トッポの順。
合わせるように、蛇骨会の三人も横一列。
進行方向、左からビートイット、タンク、近藤の順だ。
月明かりの下で、相手の顔が見て取れる距離になった。
「オマエら、蛇骨会か?」
西下が、冷静な声で問う。
そこで立ち止まる。
「さてさて、、、」
西下の質問は、無視。
タンクがウォーカーズの三人を順に、視線を流して挑発した。
「、、、誰から死ぬ?」
トッポが、一歩前に出る。
ビートイットもその動きに反応して、前に出た。
互いに青白い光が一瞬、奔った。
EG使い同士の、闘いが始まる、、、。
緊張が増した時、さらにもう一つ青白い光が奔った。
タンクだ。
「二人?!」
カンジが思わず口にしていた。
同じ思いか、西下と視線が合う。
その行動を、タンクはあざとく見ていた。
「あれ? そっちはEG使えるのん、ひと~り~~~~?」
カンジが、タンクを睨む。
「こっちは、ふた~り~~~~」
西下も、改めてタンクを見た時、黒い影が飛び出た。
「んで、コイツが、、、」
黒い影の正体は、近藤。
躊躇無く、ウォーカーズに向かって突進。
「元空手家の近藤ちゃんや! 行け!」
行けと言われる前に行っていた近藤。
カンジが迫力に怯んだ時、スッと西下の巨躯がさらに前に出ていた。
その動きで、近藤は西下が格闘家だと気付く。
「へっ!」
構わず、横殴りのパンチ。
空手家とは思えない、暴力だけのパンチ。
近藤の右パンチを、西下はガード。
その動作を見て、スグに西下が柔道家だと見抜いてた。
打撃系のヤツなら、ガードする手の動きを最小限にする。
反対の手でスグに攻撃するためだ。
今の状況なら、近藤のパンチは右、西下の左から来るので、がっちりガードするのは左だけでいい。
ところが西下は、左から来るパンチを防ぐために両腕を上げた。
頭では左と分かっているが、防御で両手が動いてしまう。
特に柔道家に多い、パンチに対する対処の姿勢。




