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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 五の章
134/193

参差錯落 参 その1

参差錯落 参 その1

 天王寺駅近くにある、12階建てマンションの12階。

 サイラー以外、許可が無いと立ち入れないフロア。

 その一室に、ハピハピは(かくま)われていた。


 匿われてるってか、軟禁ってのが正しいか、、、。


 そのフロアの別室には、ハピハピが動画を配信する部屋もあった。

 ハピハピがユーチューブで配信を始めたのは、注目を浴びたかったと言う単純な理由。

 始めたのは良かったが、登録者数が二桁から増えない。

 動画が回転しない。

 もう辞めようかと思ってた時に、起死回生一発逆転の話しが舞い込んで来た。


 それは、、、

 もう手に入らないと言われてた『七つの大罪ソフト』のレプリックバージョンを、一緒にやらないかと知り合いに誘われた。


 「マジで?!」

 「マジで」


 一度モノアイが警察に捕まった時、拠点の押収物の中から販売用にコピーされた百枚前後のソフトが見つかった。

 当時はまだデンタイの存在が警察内に確立されていなかったため、楓、ルネ、まゆらで捕まえたモノアイの身柄拘束を引き継いだ一課だったが、EG使いという人種を理解できておらず『あっ!』という間に逃げられた。

 押収したソフトも、その混乱に乗じて消えた。


 ま、ホントは“盗まれた”が正解。

 盗んだのは当然、警察関係者。

 その関係者ってのが、ハピハピの知り合いの警官だった。


 モノアイが逃げた混乱に乗じ、伝説のソフトを着服(ちゃくふく)

 自分が盗んだ事実を隠そうと、盗んだ大量のソフトを格安でバラ()いた。


 今現在『七つの大罪ソフト』が世間に出回っている理由がそれだ。

 一課の別班が必死で回収している。


 手元にしっかり、一枚のソフト。

 盗んだ男はいざ、、、と思ったが、怖くて、、、。

 知り合いで再生回数低ランクのユーチューバーが居る事を思い出し、声を掛けた。

 ハピハピだ。


 世界で禁止になっている、『七つの大罪ソフト』を実行する。

 それを配信するなんて、想像しただけでハピハピは興奮した。


 ハピハピは交換条件で盗んだ警察官の男に、カメラマンをやらせた。

 言ってきたのはそいつだし、共犯感を持たせたかったのもある。


 アピールが大事だと、ハピハピは生配信する事にした。

 臨場感は大事だ。

 やっぱり生だ。

 宣伝も大事だ。

 使えるSNSは全部使った。

 第一回目の配信は、異常な盛り上がりだった。


 ライブ映像は出演しているハピハピだけじゃなく、撮っているカメラマンの興奮する息遣いさえ現実にソフトを実行している異常な空間をリアルに映し出していた。


 ただ現役警察官のカメラマンはしっかり録画もしていた筈なのに、何故かソフトを実行するハピハピの動画が録画されていないと言う。


 これは、というかこの現象は二回目、三回目も同じく、生配信は出来るが録画は何故か出来なかった。


 理由は、分からん。

 ソフトがソフトなんだから、そう言う事もある、と自分たちを納得させた。


 四回目の後、ハピハピに不思議な連絡が来た。

 自分の配信を見た後、エレクトリック・ゴーストを意識的に出せるようになったと言う奴が出たのだ。


 連絡を取り合い、そいつと会った。

 観せて貰った。

 確かにそいつは全身に一度青白い光が(はし)ると、手のひらの上に小さなエレクトリック・ゴーストを出していた。

 サンショウウオみたいな形で、たまにするゲップで火を吹いていた。


 そういえば、、、。

 そのころからハピハピも、自分の身体が青白く光る現象が多々あることに気付いた。


 、、、ソフトの所為(せい)だ。



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