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カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 四の章
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紅朱同赤 陸 その17

 聞いてた話しと違うので、ちょっと(あせ)る。


 「おかしいな。速水颯太の件の後始末は“おばさま”がするんで、まゆらは結界の中のEG使いを捕まえに来たんとちゃうのん?」


 まじまじと珍晴を見るまゆら。


 「そんなん知らんわ?」


 珍晴、()()る。


 「嘘やん! ええカッコして聞いたのに、意味ナシかいな!」

 「こないな次期当主で、加茂家は大丈夫なんかいな?」


 糸も(あき)れる次期当主。

 ()っといて行こうとするまゆらに、相手にしてほしくて珍晴が必死に話しを振る。


 「ほんなら何しに来たん?」

 「モノアイを探しに、、、」

 「そんなん日本橋に()るって決まってるやん!」

 「それは知っとう。日本橋のどこに、、、」


 何を今さら言うてんねんと、珍晴がまゆらの言葉を(さえぎ)る。


 「そんなんソフマップなんば店の跡地に決まってるやん!」

 「え?」×2

 「ミノタウロスが暴れて、まゆら、ジブンが生埋(いきう)めになってたトコやん!」

 「、、、そうなん?」

 「あないな、、、瓦礫(がれき)の下に?」


 まゆらと糸の口調が()()()()のを感じて、珍晴は『しまった!』と思った。

 ()()が、まゆらとの交渉材料だったかと()やんだ。


 「なにヘコんどう?」

 「(なん)()うてもたんやろうって、、、まゆらとデートする交換条件にしたら良かった」

 「そーゆーのん、マジでキショいから、、、」


 悔やんでも悔やみきれない。


 「で、ぼんはなんでここに?」


 糸が聞いた。


 「あ、それ聞いちゃう?」


 急に得意気(とくいげ)な顔。

 珍晴、(はがね)のメンタル。


 「それはやなぁ、この結界をどうするんかで加茂家(いえ)がモメてるからな、ちょっと実際に見に来たってとこ」

 「ほ~~」

 「で、どうするん?」


 聞いたのは、まゆら。


 「まゆらは、どうしたい?」


 聞き返したのは、珍晴。


 「はぁ?」


 まゆらのイラ立つパターン。

 質問を質問で返すヤツ。

 糸はハッキリ言う。


 「最低やねぇ。質問を質問で返す男は、、、」

 「え~、そうな~ん」


 右から言われたことを左へ受け流す事が出来る男、珍晴。

 対する二人は呆れ顔。


 「いやいや、まじめに言うとやな、この結界をどうするか結構モメとってな。術屋筋(おたく)らと道具屋筋(うちら)とでも見解ちゃうし。更に言うたら道具屋身内(うちうち)でも本家は解除。分家、特に草薙の一派が維持派やねん」

 「で、次期当主が見に来たと、、、」


 そうなんだよと、言わんばかりの顔がウザい。

 糸の問いに、まゆらも続く。


 「で、どうなん?」


 珍晴は、笑う。


 「じっくり見せてもうたよ。見れば観るほどよう出来てんなぁ。感心するわ」


 ニヤ付き、まゆらを改めて見る。


 「速水颯太。彼が長くも無く短くも無く、キッチリ一年かけて丁寧(ていねい)に作ったんがよう解る。個人的に()うて()えんやったら、、、」

 「やったら?」

 「確かあん時も言うたけど、(つぶ)すん勿体(もったい)ないな」

 「!」


 素早くまゆらの表情を見取る。

 そして、ウザく指摘。


 「あ、今ムッとした~」


 そう言われたら、そうでなくともムッとする。


 「珍晴ぼん、調子に乗ってるとぶっ殺しますわよ、とうちのまゆらが、、、むぎゅ!」


 まゆらの表情は、臆することなく珍晴を睨んでいた。



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