表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カ・ル・マ! ~天王寺の変~(改訂版)  作者: 后 陸
天王寺の変 四の章
123/193

紅朱同赤 陸 その14

 当然の事だが、左掌も()()だ。


 なのに今、まゆらの左掌に宿った糸姫の声が、イヤホンで聞くように耳元で囁かれた。

 鼓膜を(くすぐ)られた。

 眼で見て、しっかりと確認する。


 まゆらは、やっぱりソコに立っている。

 対峙した、9メートル先に立っている。

 ならば当然、喋る左掌もそこに居る、、、のだが、、、?


 「迂闊(うかつ)な行動は禁物(きんもつ)やで~~」

 「?!」


 今度はちゃんと、三木が()()()()()()()()から聞こえた。

 なら、先ほどの声は、、、?


 ――術? 幽体離脱(飛ばし)系か? いや、、、それをやる意味がない。なんだ?


 悩める三木。

 イヤイヤそれよりも何よりも、三木にはもっと驚く事があった。

 奏沸の術式を展開している時も、まゆらは防御術式を解いていなかったこと。


 これはまゆらが二つの術式を、同時展開していたってこと。

 ()()()と学んだ三木にとっては、驚き以外の何物でもない。


 「同時に、二つの術式、、、?」


 驚くだけじゃなく、思わず口に出してしまっていた。


 「あらあら、興味津々(きょうみしんしん)やね~~」


 糸、ムフフと三木を小バカにしてみるwww


 スタスタと歩き出したまゆら。

 のたうち回る紗結の正面に立った。


 「ちょ、ちょっと聞きたいねんけど」


 異性は苦手なので、まゆらは胃液を吐いてる紗結に話し掛けた。

 いやいや待て待てと、三木がまゆらを止めようとする。


 「おいおい待てよ、見て解らないか? 紗結に、、、」


 無視。

 ガン無視。


 「あんたに聞いてんねんけど!」


 ガッツリ鳩尾(みぞおち)に入ったのか、もがき続ける紗結。

 まゆらは構わず、強い口調で上から吐き捨てていた。


 「まゆらちゃん。流石(さすが)にこれは答えられへんわ。だって見てみぃな。先刻(さっき)から延々吐いてますがな」

 「せやって、、、あんなんでこんな苦しいん?」

 「しゃーないやないの。まゆらちゃんの()()()()でそこらへんの()に当てたらこうなりますがな。当分喋れまへんわ。代わりにあっちの東京モンに話させましょ。そうしましょ」


 糸の言うことには耳を貸すまゆら。


 「、、、」


 でも素直に返事はしない。

 ひねくれまゆら。

 ムスッとした表情(かお)で、糸の警告通りにフリーズしてる三木を見下ろした。


 「な、何だ? 何が聞きたいんだ? いや、それより今同時に二つの呪を発動、、、」


 まゆらが、左腕を三木の方へ伸ばした。

 このポーズは、、、。


 「自分で言わんのか~~い!」


 緊迫した空気をぶち破る、糸のツッコミ。

 呆気(あっけ)()らわれる三木。


 「はいはい。代わりに聞くわな。アンタはん、モノアイの居場所って知ってはりまっか?」

 「? いや、モノアイは日本橋が縄張りだが、そのどこに居るかは知らない」

 「なんやあんまりモノ知らんお人やな」


 言い終わらないうちに、二人を通り過ぎてまゆらが歩き出した。

 三木、マジで驚く。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ