紅朱同赤 陸 その5
まゆらが左手を前に出したポーズが、何故か糸が胸を張って威張ってる様に見えてしまう不思議、、、w
「そこのイケメン! あ、いや、三木さんやったかいな? まゆらちゃんが聞きたがってるからあてが代わりに聞きます。この結界、、、かな? は、アンタの創ったモンか、それとも、アンタの後ろでこっちを睨んどるお嬢はんのかいな?」
三木は驚いた。
術式で闇のベール、“トバリ”を掛けている。
対峙するまゆらには、自分以外は見えないようにしているハズが、こうも簡単にもう一人居ることがバレている。
しかも『お嬢はん』と、性別までバレている。
――見えてるのか?
いや、それは無いだろう、、、。
が、視覚以外で状況を把握されている。
「落ち着いてくれ。同じ呪言系なら、この結界が攻撃性のあるモノかどうか解るだろう?」
「あぁ?」
何言ってんだって表情で、三木を睨むまゆら。
「まゆらちゃん! 怒るんまだ早いわ。三木はん、あて等聞いてるんはソコやないねん。創ったんがアンタなんか後ろのお嬢はんなんかで、話しが違うてくるからなぁ」
魏璃、、、!
三木とまゆらの間の空気が、濃密になる。
術師同士だが、EG波も反応する。
「どっちが創りなはったんや?」
「攻撃する意思は無いって言ってるだろ?」
「今のんが、答えやな」
糸が明確に、三木に対し敵意を出した。
その時、、、。
「無礼者!」
三木の後方から、女性の怒りの声。
左後方を向きながら叫ぶ三木。
同時、まゆらの右手の二本の指が、、、
「ダメだ! 逃げろ!」
「遅いわなw」
、、、上へ弾く動作をした。
ほぼ同時、5メーターくらい先で、小さな悲鳴が上がる!
「きゃっ!」
「ビンゴ! でっしゃろ?」
糸の言った通りの場所で、展開した術式が当ったようだ。
ニヤリとしようとしたその時、、、!!
「?!」
正拳が、まゆらを襲う!
「ろろろっ!?」
容赦ない顔面への突き。
一瞬で距離を詰め、三木の拳がまゆらの鼻の骨を折る!
と思われた瞬間、鼻先2センチ前で何かが黒色に光り、拳が弾かれた。
イケメンマジマントは瞬時に飛び下がり、間合いを取る。
思わず己の、右手の拳を確認していた。
痛い。
物理的に存在させた、“ナニカ”だ。
拳を見て、まゆらに視線を移す。
殴りに行ったその動作を、まゆらは瞬きせずに睨みつけていた。
三木はその意図を読み取る。




