紅朱同赤 参 その9
足を撃たれたナベアツは、そこまで感心できる余裕がない。
コーデュロイは、まじまじとルネの顔を見ていた。
そして、ルネのポーズに頷く。
満足したルネは、視線をコーデュロイに向けた。
「質問にだけ答えて。それ以外の事を話したり動いたりしたら撃つわよ。解ったらゆっくり頷く」
コーデュロイは言われるがまま、ゆっくりと頷く。
それだけで満足気な顔だ。
対してナベアツは、何度も言うが足を撃たれてる。
「いや、ちょっと、、、」
文句の一つも行ってやろうと口を開いた時だった。
パンッ!
自分の意思とは関係なく、右足が跳ねる。
血が、弾ける。
太腿に、また穴が開いた。
「あああぁぁっぁああ!」
叫ぶナベアツ。
優雅な動きで、ルネはまた人差し指を赤い唇の前に立てた。
「し~~~~~~~~」
両方の太腿に赤い染みが出来た。
汗が止まらない。
身体は、震えが止まらない。
「てめぇええ!」
乾いた音が、また鳴った。
意外と軽い、ハンドガンの音。
またまた引鉄を、ルネが引いたのだ。
「ううぅああああ!!!!」
右腿に、二つ目の穴。
これで、合計三つ。
「し~~~~~~~~」
相変わらず、ルネの動きは優雅だ。
「、、、ぁ、、、!!?!」
叫ぼうとするナベアツの腕を強く握り、コーデュロイがそれを静止した。
泣きそうな顔で、コーデュロイを見上げた。
ナベアツより冷静なコーデュロイは、ルネが初めに言った言葉を単純に行動していることに気付いていた。
「何も言うな。撃たれる」
「え、、、、え、、、?」
「叫んだら、ルネ様の声が聞こえへん」
「、、、えぇ?」
真っ赤な唇の前に立てた指を、ゆっくり離した。
二人を見て、ルネが微笑んだ。
一人は恐怖し、もう一人は頬を赤くした。
「質問ね。二つするから、ちゃんと答えてよ」
犬のように首を振る二人。
「ひとつめ。髪の毛ぼさぼさの女子高生見た?」
「いえ、見てません」
「そっか」
「じゃ、ふたつめ。“ハピハピ”ってEG使い、知ってる?」
「はい」
おっ! とルネの表情が少し動いたことに、コーデュロイは興奮する。




