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第25話 戦争の気配

四英雄たちがそれぞれの道において順調に力を伸ばしている時、異世界のこの国々では争いの火種がくすぶっていました。

始まりは軍事的な行動が多いゴブリン帝国連合群の内紛から始まりました。


ゴブリン帝国連合体の中で最も力のある通称クラブ帝国、この国がたのゴブリン帝国加盟の国々に無理難題を突き付けていました。

それらのうち、ゴブライナ帝国というクラブ帝国の西に位置する小国が反旗を翻しました。


ゴブライナ帝国の皇帝、ゴブラスキーは東のエルフ連合体(EU)と美麗七州国に助けを求めました。

EUは面倒なことに関わりたくないという思いから当初ゴブライナを見捨てる予定でした。


しかし、クラブ帝国の大皇帝であるバウバウカーンはEUに対しても強い猜疑心と敵対心を抱いていました。

理由は人種が違う事。


過去にも何度も戦争をしたなどいろいろありましたが、バウバウカーンの敵意がむしろEUに恐怖心と警戒心を与え、壁としてゴブライナを利用するため協力関係が築かれました。


一方美麗七州国は前々からクラブ帝国の増長とゴブリン帝国連合群の結束を嫌っていました。


そこで、EUがゴブライナを壁にしたように今度はEUを壁に利用しました。

具体的には美麗が持つ中古で破壊性の比較的弱い武器をEUを通してゴブライナに援助しました。


バウバウカーンを初めクラブ帝国の政治家と軍人たちはゴブライナを小国として見ていて、ものの3日もあれば降伏させることが出来ると考えていました。


しかし、ここで彼らにとっての大誤算が起きました。

ゴブライナの公的ゴブラスキーが決死の覚悟で戦うことを神に誓約したのです。

それにとってゴブライナ帝国はゴブラスキーを捉えるか、殺さない限り戦争に勝てない情勢になりました。


それだけではありません。

ゴブラスキーの決死の覚悟を、彼は国民にも共有するよう強く働きかけました。

これは逃亡者に罰則を与えるという法律として実現しました。


これで、ゴブライナ帝国は上は皇帝から庶民に至るまで決死の覚悟で戦う、兵法で見た場合極めて強固な軍事強国になりました。


ここで舞台を輪の国に移します。

クラブ帝国とゴブライナ帝国が戦争になった時、輪の国では平和ボケした発言をした有名人がいました。


ラッキー・ホット・コモリと名乗る弁護士出身の芸人が「ゴブライナ国民は無条件で降伏しろ!」とえらそうに熱弁をふるっていました。

せっかくなので、この時期の輪の国のメディアについて説明しましょう。


輪の国にはテレビはなく、その代わりに全国に組合を持つ吟遊詩人たちが同じ情報を輪の国の津々浦々まで伝えていました。

ちなみにこの吟遊詩人たちはとんだ食わせものでした。


彼らの外見はホワイトエルフなのですが、実はダークゴブリン由来国から来た擬態したゴブリンたちがこの組織を仕切っていました。

彼らは自分に都合の良い情報を輪の国で流し、歪んだ支配欲で情報を支配しようと日夜努力していました。


もちろん、初めに紹介したラッキー・ホット・コモリも彼らの仲間です。

輪の国には他に瓦版というのもあります。


これは文章にしたものを人々の往来が多い場所に掲示するタイプで、こちらにもゴブリン由来国がかなり侵食しています。

もちろん、擬態して。


さて、話を元に戻しましょう。

クラブ帝国はゴブラスキーが潜伏していると思われた首都キンキを総攻撃しましたが、市街地であったため効果はあまりありませんでした。


これに対して、ゴブライナは民兵まで導入して、EUや美麗の兵器を巧みに用いてクラブ帝国の侵略軍を押しとどめていました。

クラブ帝国のバウバウカーンは怒り狂い、敵に関しては無差別攻撃を、味方に関しては厳罰を与えようとしましたが、軍部の反対もあり、かろうじてとどまりました。


この結果、ゴブライナの首都キンキはかろうじて落城を免れました。

すると、今度はクラブ帝国の軍隊を維持するために必要な兵糧が枯渇気味になりました。


登場人物 

司馬馬括しば ばかつ       長男 紙上談兵の人    

司馬趙謖しば ちょうしょく    次男 泣いて○○を斬るの人 登山家

司馬信景しば のぶかげ      三男 一乗谷 越前の朝倉の人

司馬信頼しば のぶより      四男 甲斐の虎の四男

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