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異世界タダヤス  作者: 多田 康史
8/20

逗留二日目から~十五日目

翌朝 逗留二日目


魔術師ギルド分館


早朝目が覚めた温かい食事と睡眠でマナはすべて回復したようだった。


伸びをして欠伸をする心地の良い目覚めだ。


「おはようタダヤス今日もいい天気よ」朝から元気なニア


「おはようニアお前寝てないのか?そのテンション」


「そんなことはないわ私元気だけが取り柄なの。だからあなたの暗い感情や闇の精霊魔法に触れると揺り動かされるわあなたが歩む道の側に私がいるってことを覚えていてほしいわ」とタダヤスの心配をしている様子のニア。


「いろいろ心配してくれてるんだな心配するな昨日も言ったように今が楽しいよ」


「闇の精霊魔法の成長具合が気になるのよただでさえ闇の精霊にちょっかいを掛けられているのに。私としては光の精霊を見つけ良き感情を育んでほしいわ」


「俺の暗い感情ね話したことはないが昔患っていてなその時に得た暗さのことをお前は心配しているのだろうが仲間もできた乗り越えれると思うよ今度は」


「その仲間を失ったりしなければいいのだけれど話す時間が無かったのだけれどあの大イノシシ魔王の息のかかった者よおそらくリノスティアに来ているわ前より強大になって」


「その時は因縁晴らしてやる」ニアの心配を胸に(かわや)を探すタダヤスであった。


分館・廊下


ふいに埃の積った窓越しに中庭を見ると朝早くから熱心なことに桜が素振りをしているようであった。


用をたし中庭へ出る。


分館・中庭


「おはよう桜朝早くから精が出るな」


桜は木刀を振る手をとめ。


「おはようタダヤス拙者も強くならねばいけないでござる」


タダヤスはずっと気になっていた疑問をぶつける


「そのござるってやつ口癖なのか?」


「いいやただのキャラ作りだが気になるならやめようかなやんでいる女子(おなご)らしくないしな」


「それを言うなら拙者の方もたいがいだとおもうよ」


「拙者は拙者だが」


「そこは譲れないのだな」


と二人で微笑みあう


「所でタダヤス拙者と手合わせしないか?」


「いいぞどこの流派も習っていないが。いざ」


タダヤスの力任せの打ち込みを物ともしない桜


「この程度の打ち込みじゃ全然だめかっ」


「拙者普段真剣を振るう剣士だよタダヤス」と隙を縫って打ち返してくる桜。


タダヤス渾身の打ち込み


「はっ」正面からの面打ち


「無月」タダヤスの木刀をいなし鎬をげずる木刀たち。


鍔迫り合いタダヤスが力任せに押しそこで蹴りを挟む。


それを飛び退きかわす桜。


再び鍔迫り合い今度は桜が力を抜き木刀を翻し柄をタダヤスの鳩尾(みぞおち)に叩き込む。


「かはっ」呼吸ができなくなり倒れこむ。


桜は木刀の先でタダヤスの頬をつつき


「拙者の勝ち」と言った。


「いや朝から良い運動になったよ鳩尾が少し痛むが」


「手加減はしたよっ」と桜


「全然だめだな俺」


「剣術を学んだかどうかの違いだと思うよ」


「魔法が使えなければこんなものか」


「それを見たかったからの提案でござる」


「やっぱり使っているうちに気に入ったんでござろう」と桜の真似をするタダヤス。


「そうでござる」と笑みを浮かべる桜


「おはよ~あんたたち朝から元気ね」とまだ眠そうな様子のリセ


「魔法を使わないタダヤスの実力をみていたんだ」


「あなたござるってやつはどうしたの」


「気分で使い分けることにしたの」


「そうなんだそれでタダヤスの実力はどうだった?」


「さすがに銀等級はまだ無理かな」


「それはそうだな」


「拙者も木刀なら良いが真剣になるとまだ動きがかたくなるんだよね」


「それは命が掛かるからしょうがないんじゃないか」


「命が掛かるからこそでござる」


「そういえば私は座学で教わることが多いけどあなたたちはどうするの?」


「拙者が使う魔法は刀に纏わせ使う魔法剣あまり座学で学ぶことは多くないと思う」


「俺は魔力量の上限の強化だな体作りをメインにし、いっぱい気絶することになりそうだ」


分館・ダイニング


「ご馳走様」


朝食を取り終えると。


「今日はリセ君に上位魔法を教えようか」とノクターは言う


分館・応接室


「まずは上位魔法の心構えから教えよう上位魔法はその威力から御しきれないものが多いだから使い場所を見誤らないことだ街中で使えば大惨事になる」


「そうねただそれはどの攻撃魔法であっても同じじゃない?」


「俺の精霊魔法もイメージを間違えば大変なことに」


「それが分かっていてくれればいいんだ。まず教える物にメテオ・フォールがある小型の隕石を召喚する魔法で範囲と威力から攻城戦などで使われる。僕がこの使い道のあまりない魔法を最初に教えたいのには理由があってその先のことを見据えているからだ」


「その先?」


「そうだ二つの意味があって一つめはこの先の魔王の復活を見据えてのものだ。二つ目は究極魔法スピリット・オブ・フレイムハートでの使用を想定したものだ」


「スピリット・オブ・フレイムハート?」


「そう炎の魔人となり炎魔法を自由に使うことができるようになるものだそうすれば一見使い道のあまりなさそうなメテオ・フォールを威力を抑えたり完全に御すことができるからね」


「それでは教えていこう」


そんな風にリセは魔法を教えられることになった。


分館・廊下


タダヤスはこの手入れのし切れていない魔術師ギルド分館を掃除することに決めたその旨を伝えるとパシラさんはとても喜んでくれた。


はたきで埃を落とし窓を水拭きし床を掃き掃除する広いだけあってとても一日では終わらないだからリセの勉強のなか掃除をすることに決めた。


そんな中タダヤスはノクターから精霊魔法を武具の形にして戦えると良いのではないかと提案を受けてそのイメージを始めた。


分館・ダイニング


夕食後


「拙者できることがないかと冒険者ギルドでの戦闘訓練を始めることにしたでござる」


「この分だと皆することが決まったようだな」


一五日目


タダヤスが精霊魔法の訓練をし休んでいるとリセがやってきて

「やぁタダヤス、ニアはいるかしら」と聞いてきた。


「ニアお呼びだ」


「どうしたのリセ私に何か用?」


「スピリット・オブ・フレイムハートのことで質問があって」


「あぁそのことねう~んどうしましょうか私に教鞭をとらせたいならお菓子じゃない?」そう言って怪しく笑うニアだった。






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