表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ゴブリン・エフェクト  作者: 音井拓人
2/2

第1章 あぁ素晴らしき研究の日々

自然が溢れ、まるで人間の侵入を拒むように入り組んだ山々や流れる大小無数の川。


そんな動植物の楽園シルヴェスト獣王国。


ここで俺は研究の日々を送っている。

崖をくり抜き作った洞窟で眼下の研究対象を観察しながら日夜、秘術の完成を目指している。


しっかしまぁ単純に眺めていたら退屈この上ない光景である。簡素な作りの木造の住宅。火は使えるようだが決して高くない技術と生活水準。


流石、世界に溢れ何処にでもいるゴブリン族。

ゴブリン自体に面白味はない。

その何処にでもいるゴブリンという存在。

俺をゴブリンの様に知覚させる。

それが小鬼効果【ゴブリン・エフェクト】


何もゴブリンになりたいわけではない

ゴブリンになったら恋愛とかできないし?

まぁしたことないけど。

ゴブリンになったら魔力とか減りそうだし?

せっかく人並外れた魔力と全属性使える魔伝子を宿して生まれたしこれを手放すつもりは毛頭ない。


そう…あんな風に利用されたり、他人に左右されるのはうんざりだ。


俺はそんな風に苦い過去を思い出しながらも2年間

鑑定【アプレル】をひたすらゴブリンに使い続けた。


同じ個体を執拗に、何日も何日も鑑定【アプレル】しまくり魔力の流れや魔伝子配列を確認したら次の個体へ…


見たくもないゴブリンの日常や営みを2年も見ているとなんだか不思議と愛着も湧いてくる。


でも「アギャアギャッ」とか「ハギャハギャ!」とか

2年間見ててもゴブリン語はわからないけどな。

あいつら言語とかあるのかな?

まぁいいや、ゴブリン観察ももう終了だ。


度重なる鑑定【アプレル】の結果、ゴブリンは一定の魔力の循環ルートがある。

さらに絶対に刻まれている魔伝子があることがわかった。


その魔伝子をこの身に刻み、魔力の循環を全く同じルートで行えばきっと…

まぁ失敗したらやり直せばいいし、まぁどうにかなるだろ。


じゃあ早速…

魔伝子改変!


身体に無数の紋章が浮かび上がる光を放ち

ルーン文字で魔伝子配列を組み替え追加する。


「痛って〜!」

身体の内側を熱したナイフで刻み焼かれるような痛みに悶えながら改変を終えた俺はそのままその場で意識を失い膝から崩れ倒れた…


俺、後衛だから痛いの苦手なのに…

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ