作品実現に向かって突き進んでやるのだ!
「オモシロ戦士ひょうKING」の企画を何が何でも実現させるべく行動を開始した密郎だが中々、上手くいかなかった。
・・・が、そんな中、有る人物と出会った事で何かが変わろうとしていた其れは一体、どの様な形による物なのか・・・?
「変身ブーム」の中、数々のヒーロー作品群を生み出した様々なメディアの企業に自らが生み出した「オモシロ戦士ひょうKING」の存在を知らせる為の手紙を送り捲る密郎だが・・・当然の様に何日、経っても何処からも返事etcが一切、来ず其の事で酷くイラつき落ち込んでしまう。
・・・が此の作品=ひょうKINGを実現させると言う事は密郎に取っては自分を馬鹿にし続けた周囲を見返す他、成り上が(って貧乏生活を終わらせ)る最大のチャンスでも有る(と思ってる)為、簡単に諦める事は出来ず季節は極寒の真冬となったが(自宅だと両親に見つかれば取り上げられ処分されてしまう危険性が有る為、寒さに耐えて)公園のベンチに座って「企画書!」と称したノートに、ひょうKINGの企画案を書きながら
「う〜ん・・・あるふぁいやーへの変身はリアルな着替えでなく・・・やっぱり・・・他のヒーロー作品群と同じ掛け声とポーズだけで可能とした方が良いかな・・・?後・・・ヒーロー名だけでなく必殺技や装備類も平仮名でなくカタカナにしクロスのサブカラーのマーキングやラインはヒーローらしく赤で・・・スーツも横に白いラインを入れて・・・」
等と呟き続ける密郎の前に、ごっつい体格の髭面の男が現れ
「此処・・・良いかい・・・?」
と尋ね其の凶悪な顔を見た密郎が震えながら
「は・・・はい・・・」良いですなのだ・・・」
と答えた後、其の隣に座った男は密郎のノートの中身が気になって何度か覗いた後、密郎に向かって
「き・・・君〜!是非・・・もっと詳しく見せてくれないか・・・?」
と叫び密郎が震えながら
「ど・・・どうぞ・・・」
とノートを差し出し其のノートの中身をガン見し続ける男は暫くしてから
「す・・・凄い・・・凄過ぎる・・・こんな常識破り・・・過ぎる作品は見た事が無い・・・」
等と呟き始めて自分の作品に興味を持ってくれた人物が現れた事に驚いた密郎が恐る恐る
「あ・・・あの・・・おじさんは一体・・・」
と尋ね其れに対し其の男は
「儂の名は荒木村道・・・魔獣怪人同盟と言う・・・」
と言い掛けた時、密郎は更に震えながら
(魔獣怪人同盟・・・もしかして悪の組織って・・・実在してたのか・・・?)
と心の中で呟くが此の後、其の男=荒木が口にした台詞は
「特撮物のファン倶楽部の会長だ・・・!」
と言う物で其れに対し密郎が震えながら
「な・・・何で・・・こんな変な名に、したんですかなのだ・・・?」
と尋ねると荒木は
「夜の8時台と言う時間帯に子供向け番組を放映すると言う事に挑戦した、あの枠から拝借した物だ・・・!そんな我々は既に幾つかの関連各社に見学に行ったりして其処のスタッフ達とも親交が有るが最大の目的は我々の手で生み出した作品を売り込む事だ・・・所で君の名は・・・?」
と問い其れに対し密郎は
「ぼ・・・いや私の名は、あっ・・・明累陽太ですなのだ・・・!」
と答え、そんな密郎に対し荒木は
「明累君・・・!君の、ひょうKINGを使わせてくれ〜!」
と叫び其れに対し荒木の顔を恐る恐る見ながら密郎は
(此の、おっさんの見た目と名前って・・・確か・・・あの織田信長への謀反に失敗し妻子や家臣を置いて1人だけ逃げ自身を道糞と名乗る様になった自他共に認める卑怯者として有名な荒木村重、其の物なのだ・・・こんな奴、本当に信用して良いのか・・・?)
と心の中で呟くのだった。
遂に「オモシロ戦士ひょうKING」の存在を認めてくれる荒木村道なる人物が現れた。
・・・が「上手い話には裏が有る!」と昔から言われてる・・・からこそ此の男・・・本当に信用して良いのか・・・?