表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

5/30

幼馴染のブランコ攻撃


「なるほどなるほど」


 舞美は大きくうなずいた。


 木田さんが、恥ずかしそうにしながら頑張って一からていねいに説明したのだ。


「てことはその下濡れちゃってるの?」


 水道を出しミスったところまで詳細に説明された舞美は、下ろした髪をさらさらいじりながら、木田さんが着ているジャージを見た。


「うん。でももんちゃんも捕まったし、私の家ここからすぐそこだから、着替えてこようかな」


「そうだね。私と耀はここで待ってるから」


「ううん。先学校行ってて大丈夫」


 木田さんは荷物と僕から受け取ったもんちゃんを抱えて公園を出て行った。


 僕から木田さんに渡った瞬間もんちゃんのうねうね度が増した。


 これって実はもんちゃん木田さんに懐いてるんじゃない?


 

「先行ってておっけーって言われたけど、待つか」


 隣の舞美に僕は言った。


「早苗が好きだから?」


「は? 全く違うよ」


 早苗は、木田さんの下の名前ね。


「……とりあえず、ブランコ乗ってお話ししよう」


 どうしたんだ突然? よくわかんないけど、舞美という可愛すぎる幼馴染とブランコ乗れるならいっか。


 僕は舞美について行って、舞美が右側のブランコに乗ったのに続き、左のブランコに乗った。


「早苗、可愛いもんね。お世話手伝って欲しいって言われて『よっしゃ』ってなったでしょ」


「……少しなった」


 僕は舞美に正直に答えた。幼馴染とはなんでも正直に言い合える関係であり正直に言わないとバレる関係。


 そして、それに対して舞美は、おおらかに笑う……という感じになるはずだったのだが、


「いたた……おい、舞美。ブランコを横向きに漕ぐのおかしいよね」


 舞美は、ブランコを横向きに漕いでいるのだ。ていうか構造的に無理がある気がするけどなぜか漕げてるな。なんでだろう。とにかく僕に当たるんですけど。


「ふんっ」


 しかもそのまま僕にキックまでしてきたんだが。


「決めた……。これから定期的に早苗のもんちゃんの世話を手伝うってことは、耀は忙しくなるよね」


「なるかもな」


「じゃあ……」


「あ、待っててくれたの? 二人とも。ほんとにごめんね……もんちゃんは家の飼育ケージにちゃんと戻せたよ」


 とここで、無事制服を替えてきた木田さんがきた。


 舞美は僕に言いかけたことを引っ込め、


「じゃあ行こう、早苗」


 と、ブランコを飛び降りた。

 

 僕も降りる。


「舞美ちゃんってブランコの漕ぎ方面白いね」


 木田さんが未だ横向きに揺れているブランコを見て笑う。


 ブランコが二つとも横向きに揺れていることから僕が攻撃されたことを察して欲しかったが……。まあいいや。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ