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もんちゃんの交流

 しかし、イベントに参加すると言っても、イベントは司会者がいて進んだりするわけではなく、自由奔放にモンゴリアンデスワームを買っている人たちがお互いのモンゴリアンデスワームを交流させる場だった。


 だから木田さんと僕は固まっていた。


 コミュ力がないし、あっても入りにくい。


 難しい問題だ。


 だから僕と木田さんは邪魔にならないように入り口から離れた隅に移動した。


 ごそごそこんこんがこがこ


 もんちゃんの入ったケージの中は、騒がしくなっていた。


 もんちゃんは交流する気満々なようだ。


 確かにもんちゃんの立場に立てば、ここまできてなんで出してくれないんだよ仲間の匂いがするぞって感じだよな。


「あなたたち、モンゴリアンデスワーム飼ってるの?」


 もんちゃんに申し訳なさを感じながら何もできずにいた僕と木田さんは、高めの女の子の声が後ろからして一緒に振り返った。


 探検家のような服装をした若い女の人がいた。


「あ、はいここにいます。もんちゃんっていう名前なんです」


 木田さんが答えた。ちゃんと名前まで紹介するあたり、本当にもんちゃんのことを大切におもっているんだな。


「そうなんだー! 女の子で飼ってる人がいて嬉しいなー!」


 女の人は明るい口調で言った。


 そして、自分の持っているケージからモンゴリアンデスワームを出した。もんちゃんよりも少し体長が大きい気がする。元気なモンゴリアンデスワームだった。


「うちのモンゴリアンデスワームの名前はね、もっくんって言うの」


「もっくんですか。あ、もんちゃんも紹介しますね」


 木田さんがケージからもんちゃんを出した。


 やはりうねうねしていた。


 そしてもっくんの方に身体を伸ばすのかと思いきや、木田さんの胸元の方へと身体を伸ばしてうねうねうね。


 やっぱり木田さんの胸大好きじゃんかよ。


 木田さんのことが好きってことなんだろうなたぶん。


「可愛い! すごいうねうねするんだねー! ちょっと砂に潜らせて遊ばせましょうよ」


「あ、はい」


 それぞれがもんちゃんともっくんを砂に下ろした。


 木田さんは今日はジーンズを履いている。


 スカートの中にモンゴリアンデスワームが潜り込んでくる心配はない。


 木田さんはささっともんちゃんから離れた。


 すると、もんちゃんはもっくんの方に寄って行って、それから……


 ふぼぼぼぼぼ


 すごい勢いで二匹で砂の中に潜って行った。


 なるほど、やっぱり砂の中は好きだし、モンゴリアンデスワーム同士仲良しになれるんだな。


 ぼくは感心して、もんちゃんともっくんを見送った。



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