藻葉さんも参加
「えへへ、面白くてしっかりした後輩として頑張ります!」
藻葉さんは嬉しそうに木田さんに笑ってから、ちょっと僕と木田さんよりも先に進んで訊いた。
「耀先輩と木田先輩はどういう話してたんですか?」
「ああ……」
言ってもいいことなのかためらって、二文字で止まっていると、木田さんが言った。
「モンゴリアンデスワームのイベントの話してたの」
「イベント……そのモンゴリアンデスワームのイベントは長沢先輩と木田先輩が二人で参加する予定なのでしょうか?」
藻葉さんが早口になって食いついた。まさか……。
「うん。もんちゃんを連れて行ってね。長沢くんが来てくれるって言ってくれて」
「……それはとてもずるいです! 私が先輩のお世話をすることになったのに……あ、いえ、あ、う? とにかくずるいです」
やはり藻葉さん。ずるいと言った。
そういうことか。
つまり、藻葉さんもモンゴリアンデスワームのイベントに参加したいということ。
なら、舞美と同じだ。
藻葉さんも、モンゴリアンデスワームと接する機会が多い僕のことをずるいと思っている。
つまりは、藻葉さんも、実はこっそりモンゴリアンデスワームが好きな人だってことだ。
だから僕の世話をするとか言って僕と接する機会を増やし、木田さんと会う機会も同時に増やしたのか。
……しょうがない。
後輩おもいの僕は、木田さんに言った。
「なんか、この後輩も一緒にモンゴリアンデスワームのイベント参加したそうだから、一緒でいい……?」
「うん。いいよ」
木田さんが答えると、藻葉さんはすこしほっとしたような表情を見せてから、
「是非一緒に行きたいです」
と木田さんを向いた。
さっきパンツの話を始めた人とは思えないくらい礼儀正しい雰囲気になっている藻葉さん。
僕はそんな藻葉さんを見ながら思った。
木田さんと、藻葉さん、そして僕でモンゴリアンデスワームのイベント行くなんて言ったら、舞美がうるさそうだな……。
舞美も実はモンゴリアンデスワーム大好きなはずなんだから。




