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お世話のお願い


「長沢くん?」


 木田早苗(接点がなかったのでフルネームで呼んでいたけど、これから木田さんと呼ぶことにしよう)は、僕……長沢耀ながさわようの名前を呼んだ。


 どうしよう。逃げよう。舞美! 待ってろよ!  


 と思ったのだが、


 モンゴリアンデスワームに乱された制服から見える……谷間が。思わず目を瞑る。


 そして目を開けると、あれ? 僕とモンゴリアンデスワーム、入れ替わってる⁈ なんてなそんなことあったらいいな……じゃなかったそんなこと考えてる余裕なかったんだった。


 教室から出てきた木田さんは制服が乱れていることにも気づいていないのか、必死そうな顔で僕に近づいて、


「お願い。今のは秘密でお願いしま……あっ、あんっ」


そして言い終わる前に頑張って細めの腕で押さえつけていたモンゴリアンデスワームが抜け出して潜ろうとし始めた。


「……助けようか?」


「あっ、お願い……はうんっ……します」


 僕は助けようとする。助けようとモンゴリアンデスワームを掴もうとはした。しかし暴れるモンゴリアンデスワームを掴んでしまったらどうなるか。僕の指は木田さんの谷間を冒険するだろう。


 これは頑張って助けて、そしてその後自分の指に話しかけて様子を詳しく聞くしかない……わけないな。自分の指と会話できるわけないよな知ってたよ僕は。


 とその時、チャンス到来。モンゴリアンデスワーム身体の後方部分が浮いている。


 前? 前は谷間に突っ込んでるよ。うらやましいね。


 僕はモンゴリアンデスワームの後方を掴み、引っ張った。


 抜けた。抜ける時、少し胸が揺れた。ボリュームあるなと思った。


 そしてモンゴリアンデスワームは……。


 あれ? 結構おとなしい。ぼくは胸に抱えて抑えているが、胸に潜ろうとしてこない。


 そして僕は思った。まさかこのモンゴリアンデスワーム、かなりエロいモンゴリアンデスワームだと。


「長沢くん……! どうしてそんなにモンゴリアンデスワームをおとなしくさせられるの?」


「いや僕にもよくわからないどうしよう」


 あと、さっきからずっと木田さんの谷間が、モンゴリアンデスワームのつるつるめの身体よりもだいぶ強く光り輝いて見えるどうしよう。



 お互いの間にモンゴリアンデスワームがうごめく音のみが流れ、そして、先に口を開いたのは木田さんで。


「あの、長沢くん。モンゴリアンデスワームのお世話を、手伝ってください。お願いします」


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