モンゴリアンデスワームと美少女発見
モンゴリアンデスワームが実在すると確認されて三年が過ぎた。
発見当時はものすごいニュースだった。
モンゴリアンデスワームは実際は想像されていたような毒などは持たず、ミミズトカゲの一種だった。そして飼育と繁殖が容易だと発覚した。
それにより何が起こったのかと言えば、一部のマニアの間でペットとして普及した。
その一方、他の人々の間では忘れられていった……。
「はー、だる」
僕は渚ヶ丘学園を目指して歩いていた。
財布をロッカーに忘れたのだ。
戻るのがだるすぎる。
でも、幼馴染の舞美が待っているから急がないと。いや待てよ。
忘れ物を取りに帰ってる僕を待ってくれる可愛い幼馴染がいるっていう幸せを実感するチャンス!
よし、実感しながら歩こう。
いやあ短い教室までの道のりに感じたぞ。あっという間に教室までついた。
僕は教室の前にある自分のロッカーを開けた。財布あったあった。
よし、帰ろう……とその時。
「あっ、あっ……あんっ」
なんだろうねこの声。女の子の色っぽい声。
放課後だれか男がスマホかなんかで(以下略)
かな。
それとも
放課後男女が誰もいない教室で(以下略)
かな。
いずれにしろ気になるから覗いてみよかっなー。おいしょ。
と覗くと、美少女、とたまに話題になったりする木田早苗が一人でいるのが目に入った。
あれ、これはまさかどちらでもなく……。
と思ってクラスの美少女が放課後こっそりしている行為についてよく知ろうと思って思わず目を凝らすと、
木田早苗と……一匹の、モンゴリアンデスワームがいた。
「きゃっ、やめて……勝手に胸に潜り込まないで……あっ……!」
モンゴリアンデスワームは木田早苗の胸に制服の胸元から潜ろうとしていた。
ちょっと待ったどういう状況だ? モンゴリアンデスワーム発見当時並みの衝撃なんだけど。
そして、モンゴリアンデスワームと場所交代したいと思った僕が悪いのか、木田早苗と目があった。
どうしよう。見ちゃいけなかったですかね……。