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行き場

作者: 猫と魚

練習で書いてみました。

色々と可笑しな所があると思いますが、ご指摘等々よろしくお願いします。

長い。

長すぎるトンネルを抜け、私は月と星たちが照らし出す外に出た。


自転車で程よく暖まった体に外の冷たさは心地よかった。回りは、木々が生い茂り、普段住んでいる日常とはまるで隔絶された異世界のようなそんな気分を味わった。土の臭い。湿り冷たく肌を指す空気。夜を彩る虫達の細やかな羽ずれが産み出す音。そんな周囲のことに意識を向け、自分を無くしていく。


〈快感だ〉


自分が自分でなくなる感覚と云うのは、とてつもなく堪らない。

その感覚を引き摺ったまま、私は無我夢中で眺めのよい場所を目指してペダルを必死に漕ぐ。足元から鳴る音は無作法に走り回り跡形もなく消え去った。


情緒があるな。そんな思考が走った。

その後に続く日々の残骸が嫌らしく私にこびりつこうとした。

慌てて思考を中断しようと私は頭を振り、考えないようにと一生懸命に努めた。されど、すでに遅く汚れた私は顔全体に苦渋を張り付けた。必死に、懸命に、それを考えないように、否定するかのように目は揺れ、その奥からぽろりと涙が落ちた。一粒、一粒といつしか雨は川になり輪郭に沿いながら顎の先を伝って堕ちた。堪えきれない。受け止めきれない。そんな感情になり下がった、日々の残骸達は堰を切った激流のように体のなかをぐちゃぐちゃに掻き回した。喉が震えている。口が裂けんばかりに開かれている。

私は、知らず、叫んでいた。体に火をつけたかのような熱さ、その源である激情を吐血するようにぶちかました。


人によっては慟哭に見えたのかも知れません。


まだ、しっかりと書けていないと思うのでもしかしたら追加でいくつか書くかも。



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