仕事終わり
自宅で強盗と遭遇した、会社の部下である福井優が、来栖刻也の家に泊まりに行くという話、やっと進みます。前回の投稿から1カ月が過ぎていますが、しれっと続きを投稿させてください。
登場人物を若干忘れかけてきたので、自分のためにもあとで内容を整理したものを投稿したいです。いつになるかな。
「柊木さん、イライラするときはどうしたら良いんだろう。やっぱり、甘いものを食べるとか?」
「イライラしたら甘いもの、とはよく言われますが、それは逆効果だそうです」
「え、そうなの?」
「はい。砂糖を多く摂取すると、血糖値の乱高下が起こったり、インスリンが多く分泌されたりして余計にイライラしてしまうとか。ですから、タンパク質を含むお肉やお豆腐、ビタミンB6を含む秋刀魚や鮭などを召し上がると良いそうです」
「へぇ。知らなかった」
「社長、イライラされているんですか? お忙しいですから、致仕方ないことかもしれませんが」
「……イライラの原因は、仕事じゃないんだけどな……」
「はい?」
「いや、何でも。今日もお疲れ様、上がって大丈夫だよ」
「わかりました。あまり、ご無理はなさらずに」
柊木さんが社長室を出て、俺は1人になった。時計を見ると19時を指している。最近はこれくらいの時間に仕事を切り上げるのだが、今日はもう少し仕事をしていこうかな。いや、でも、あまり福井を待たせすぎるのも。
とりあえず1回電話を入れてみるか。1コールだけ鳴らして、さすがにそれで出るはずもないから、不在着信の通知を見た福井が折り返し電話をしてくるはずだ。仕事を切り上げるのは、それからにしよう。
そう決めて、福井の電話番号を呼び出す。通話ボタンを押して、
プル
『はい! お疲れ様です福井です!』
こいつ、1コールが鳴り終わる前に出やがった……! しかも、すごく元気よく出やがった……! 携帯電話握りしめて待ってたんじゃないだろうな。
「ああ、お疲れ福井。遅くなって悪かった」
『いえ全然。いつまででもお待ちするつもりでしたので』
なにそれ怖い。
「玄関前に今から向うから、福井も来てくれるか?」
『はい喜んで!』
その、居酒屋みたいな受け答えやめてくれ。