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好きの形  作者: 良泉
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1 理想の形

 久しぶりの仕事への緊張と、職場はどんな雰囲気なんだろう?と少しドキドキしながらの初出社。

 「今日からお世話になります。西浦美穂です。一生懸命頑張ります!ご迷惑お掛けしますが宜しくお願いします」


 私が派遣された会社は、某大手企業の営業事務の仕事。事務所には50名程のエンジニアと営業マン。女性は、私を入れて3名の事務所です。

 男性の社員は10代後半から20代前半が5〜6人。大半が30代という、活気のある職場の雰囲気はとにかく文句無しの会社でした。

 (覚える事は沢山あるけど、ここでずっと仕事したいな〜)

 初日から仕事は沢山あって、覚える事も半端じゃない…。

 しかし私は、仕事に対しての姿勢は、かなり男らしいというか…普段の性格も少々男っぽいのですが、忙しい!大変な!等と聞くととにかく燃えてくるので、そんな私にはぴったりの職場でした。



 彼を初めて見たのは、出社2日目。

 私は営業1係。彼は営業2係。席も離れていて横顔がチラッと見えるぐらいの距離でしたが、朝のラジオ体操の時に彼の顔を初めて見ました。

 (やばい…あの人かっこいい…)

顔だけでは、絶対に好きになったりしないけど『顔』は私の理想でした。

 (名前はなんて言うのかな…?う…んと、安田祐介さんか…20歳ぐらいかな?かなり若そうだな〜でも年下はちょっとな…)

 顔、理想

 でも年下はちょっとな… これが初めて見た彼の印象でした。


 係が違う私達は、ほとんど話しをする機会も無く、挨拶程度の会話をするだけの毎日を過ごしていました。

 2ヶ月が過ぎた頃には職場の雰囲気にも慣れてきて、週末は同じ係の人達と飲みに行く事が多くなりました。その中でも年齢の近い笹木さんと仲良くなり、会社の事を色々教えてもらいました。

 「ね〜ね〜!会社で誰かタイプの人とか居た?西浦さんはどんな人が好きなの?まだわかんないか?顔だけなら誰かっこいいと思う?」

 「顔はね〜安田さんかな…かなり好きな顔で、初めて見た時やばいって思ったもん。まだ話した事ないけどね〜」 「やっぱり!俺嬉しい!安田さんかっこいいよね〜俺も男だけどかっこいいと思うもん。顔もだけど、性格も最高だよ!みんなに優しいし男が惚れる人だよ」

 自分が褒められたように安田さんの事を話す笹木さんを見て、私も少し嬉しい気持ちになりました。

 しかも、年下と思っていた彼は、私より4歳年上。この日から私は安田さんの事が気になりだしました。 この時は、まだ彼が結婚している事、そしてこの彼をこんなに好きになるなんてまだ知りませんでした。

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