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第四話

更新ペース遅くてスイマセン

最近多忙だからね、ま、多少はね

何かが近づいてくる

俺は星矢に言った

「隠れるぞ!!」

「え!?あ、おう!!」

半分理解していないようだが問題は無いだろう。

俺はすぐ近くにあったロッカーの陰に隠れた。

一方星矢は、反対側にあるソファの下に潜った。

(ううぅ…ホコリが汚い…あと空気も)

隙間から顔を見せ星矢が小声で呟く

(文句を言うな、音の正体が通るまでの辛抱だ)

(仕方ないなぁ…あぁ汚い…)

そうしているうちにも音はどんどん近づいてくる。

コツリコツリと

そして、気がつけば音がもうすぐそこまで来ていた。

(見えない…)

俺からじゃまだ姿も見れない

(………)

星矢は無言だ…

音はさらに近づいてきた、よし…これなら見えるか

どんなヤツだ、下手をしたらソイツが犯人かもしれない、そう思うと手が震えるぜ

だがしかし

(く、俺からじゃギリギリ顔が見えない)

背丈は星矢くらいで

服装は…黒だな…黒か、犯人っぽい色してやがる。

「ブツブツ…」

黒い奴が何かを呟いている

誰かと喋っているのか?いや、独り言か?、確認できない。

(星矢、見えたか?)

俺は星矢に向かって目でサインを送った、

〝ハンニンミエタカ〟

気付け星矢、俺のサインに!

俺は星矢に目で語りかけた。

星矢がこちらを見た、すると直ぐに

(!)

よし、気付いたな、見えるか、答えろ。

(こっち、ちらちら見てる…どうしたんだあんなに瞬きして……ハッ、そうかトイレだ!トイレなら入り口付近にあったぜ!)

〝トイレイリグチアッタ〟

星矢が目をパチクリしながら指を指した

あっちだって?入り口を指してどうした?危険だから逃げろって事か?バカを言うな

逃げる訳にはいかない、アイツの正体を突き止めるまでは

俺は星矢に首を振り、サインを送った。

〝オレニゲナイ〟

星矢は俺の送ったサインと首の動きを見て驚いていた

(ファ!?ちょ、首振るって、もうアウト寸前って事かよ!コイツはヤベェ…早くアイツを何とかしないとアキラが…アキラが…)

星矢は凄く難しい顔をしていた

(どうしたんだ星矢、あんなけわしい顔して…)

そして急に星矢がソファから出てきた。

(ッ!?あのバカ何考えてッ!?)

「うおぉぉぉ!!友のトイレの為にィィィ!!!」

そしてよく分からない事を口走りながら黒い奴にぶつかって言った。

「さぁぁぁ今のうちに!早く!トイレニィッツ!!」

「痛い!痛いボア!やめろボアァ!」

俺たちに聞き覚えのある声が聞こえた

「あ…?アリぃ?いの?」

「いいからさっさと!どけボアァァァァァァァ!!!!!」

「ボゲブゥバァッッッッ!!!!」

星矢が盛大に顔面ブッパされて飛んでった。ざっと3メートルくらい

「…で、何でお前がこんなところにいるんだ、いの」

安全を確認してから影から出る俺、殴られたくないしね、しかたないね

「お、アキラか…ボア」

このボアボア言ってるのはまたまた俺達のクラスメートのボアー・クロッチ・正司ただし、通称いの。

「俺達はこのビルで起こった事件を調べている、いの、お前は何しに来たんだ」

「呼ばれたんだボア、小山こやまかつに、放課後に事件のビルに行こうって」

小山亮は俺たちの隣のクラスの友達だ

「で、その小山はどこに?」

「それが居ないんだボア、家に電話したら居ないみたいだったボア」

「いてて…ちょっとは手加減してくれよ…」

遅れて星矢が会話に参加してきた、鼻血がドバドバ出てるが、大丈夫何だろうか…?

「小山は俺より先にここに来てたはずボア、確か外に小山のカバンが置いてあったはずボア」

「ったく、やる事が増えたな…事件の調査に小山の捜索」

小山の失踪はたぶんこの事件と関係あるだろうな

「小山…無事だといいボア…」

「え?何、小山居んの?ねぇ小山来てんの?」

星矢がうるさい

「ああ、うるさいって、集中出来ないじゃねーか!」

まずは小山の事を探して…いや、捜索はいいか

「取り合えず、小山の事は警察だな、交番に行くか」

「分かったボア、三階まで見てきたけど誰も居なかったし、ここは警察に任せるのが一番ボア」

「そうだそうだ、じゃ、入り口に行こうぜ……ッ!?」

「!?」

星矢が喋っている途中で何かが物凄い音を立てて崩れた音が聞こえた

まさか!崩れるのか!?このビル!?

「急げ、お前ら、間に合わなくなっても知らんぞ!」

「お、おう!」

「何だかよく分からないけど急ぐボア!」

急いで入り口に戻る俺たち、が

俺の勘は当たっていた、入り口が崩れて通れなくなっている、そしてその奥から物凄い悪臭がする。

「おい!おい!セイン!正義!聞こえるか!おいっ!」

駄目だ…返事が無い、聞こえないのか、そもそも誰も居ないのか、中からじゃ分からない。

「星矢!窓は、窓は開くかッ!」

「駄目だ、ガラスが溶けていて開かない!」

クソ、どうしたら外に出られる……

そしてこの物凄い悪臭…このままここにいたら気持ち悪くてぶっ倒れそうだ。

「ハ!そうだ、四階に外に繋がる非常階段があったはずボア!」

「それだ!それを使って外に出れば!」

「でも四階はボロボロボア!いつ崩れるかも分からないボア!」

「いいから上れ、ここもいつ崩れるか分からんぞ!」

俺達は急いで四階まで上った、階としてほとんど原型を留めていなかった

「いの!階段はどこだ!」

「あの窓の横ボア!」

たしかにそこには非常階段と書かれたプレートがかかっている扉があった

「これかァ!!」

そして俺は非常通路のドアを蹴り飛ばした

だが、俺達の目に映ったのは

地獄のような光景だった

駅から歩いて来た道は溶け、ビルの下はえぐり取ったかの様な穴が開いており、空は紫色になっていた。

「なん…だよ…これ…」

星矢が呆気にとられ言う

「見ている場合じゃない!降りないと崩れるぞ!」

しかしいのが階段の下の方を指差して言った

「待つボア!非常階段が溶けてるボア!」

「な!?何だって!!」

非常階段は無惨にも三階付近で溶けきっていた

つまり、脱出には三階から飛ぶ、という選択肢しか残って無かった。

大きくビルが揺れる、どうやら一階まで戻る時間も無いようだ

「仕方が無い……飛ぶぞ!お前ら!」

「「!?」」

二人が驚くと同時に、俺は二人を掴み、三階から飛び降りた

正直すまん、こりゃ死ぬかもな…

落ちていく最中ビルが完全に崩壊するのが見えた。






そう、俺達は知らない

俺達がビルに入っている間の出来事

外に居た二人がどうなったのか

そして何が起こったのか

恐怖の根はすでに深い所まで来ている

そしてその根は俺達の目に見える所まで


侵食している…

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