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入院中と言う名の解説回

遅くなりましたorz


そして文章ばかりのつまらない解説回になっています。

 マルスは現在ベッドの上で横になっていた。手には包帯が巻かれており、動かす事が困難になっている。また、手の傷の方はくっつくのを待つだけの状態である。


 そんなマルスは今、ブックスタンドを使って片手で教科書を読んでいた。しばらくの間病院に入院することが決まったマルスは、家族に頼んで教科書を持って来て貰った。そして建前では勉強に遅れないようにするため、本音としては魔法の勉強が目的である。


 そして入院と言う基本的に一日中暇な今を利用してマルスは魔法に関する今までの情報を纏める事にした。


 まず火魔法に関してだが、酸素と言う空気中の気体によって火が燃え続けているという事がわかっている現在、最も魔力消費が減少した属性の魔法と言える。過去のアレイヤード時代の最盛期のマルスであっても火魔法を1時間継続するのがやっとであり、一般の人では約1分、冒険者の魔法使いが約20分、宮廷魔術師等のお抱えの魔術師であっても30分程しか継続できない。しかし現在のマルスであれば過去の3倍の3時間は確実に維持できる自信がある。さらに、火魔法に対して風魔法を使う事により火魔法の規模を魔力による消費を抑えつつ大きくすることが出来る。


 次に水魔法であるが、これも火魔法同様大きく進歩した。水が水素と酸素によって出来ており、尚且つ空気中に水分が存在していることが今のマルスにはわかっている。つまり、普通であれば魔力によって水を作り出すのが水魔法であったが、現在のマルスは空気中に存在している水や水素、酸素から水を作り出す。つまり、魔力の消費が通常の半分以下で済むようになった。


 次に風魔法であるが、風魔法は4属性の中では一番発展していないと言える。空気中に酸素や窒素、水素や湿気が存在することがわかったことによって、他の水魔法や火魔法を援護すると言う使い道、そして風魔法で空気の流れを操作することによって今まで不可能とされてきた飛行系統の魔法を作り出すことが出来るのでは?と考えている。


 最後に土魔法であるが、この土魔法はアレイヤードの世界で最も使い勝手の悪い属性だと言われており、マルス自身もアレイヤードの世界ではあまり使う機会が存在しなかった。しかしながら、マルスは理科の勉強をすることによって土魔法の様々な可能性を考えていた。まずは土の中に含まれている砂鉄である。これを集める事によって物理に弱い魔法使いであっても物理的に防御をすることが出来て、魔法使い相手であれば物理的攻撃により戦うことが出来る。


 これらの事から、現在のマルスがアレイヤードの世界に戻れば、1人で国を相手にしても大国以外であれば問題なく陥落させることが出来るレベルになっているのだが、マルス本人が魔法のこと以外に興味を示していないため、気が付かずにいた。そして、マルスはこの地球を出た時の事も考えていた。過去同様に宮廷魔術師になる選択肢は現状のマルスに存在しなかった。理由としては権力がめんどくさいからである。現代の地球の生活にて自由を味わったマルスからして、生前の大賢者と呼ばれた宮廷魔術師の生活には枷が多すぎた。


 そのことからマルスは転生後は冒険者になろうと考えていた。冒険者になる理由としては3つほど存在している。まずは、先述した権力が関わって来ない事である。そして2つ目の理由が生前は知らなかった未知への探求心、最後に実験台が無数に存在していることが挙げられる。


 権力に関しては、冒険者は自由を掲げており、とにかく自由である。権力が関わってくるとしても、貴族から私兵にと声がかかるか、国の災害を救った際に国王に声を掛けられる程度しか関わってこないため、日本での自由を味わったマルスからすると宮廷魔術師の生活は窮屈この上なく感じていた。毎日決まった時間に決まったことをする、そして一大事には駆けつける、そんな束縛だらけな生活はこりごりであった。次に、未知への探求心であるが、宮廷魔術師だったがゆえに、マルスは自ら籍を置いていた国の事しか知らないでいた。他の国に関しては書物での知識しかなかったため、実際に自分の目で見たいと言う探究心が地球のライトノベルを呼んで発生した。そして最後の実験台だが、これは魔物である。宮廷魔術師の時は、実験台は訓練用の藁人形であり、新しい魔法が完成しても戦闘用に使えるかは不明であった。しかし、冒険者であれば思いつけば討伐依頼を受ける等の方法により難なく実験を行う事が出来る。


□■◆◆■□


 魔法に関する事を脳内で整理していれば、マルスが入院して早くも1週間がたった。手の怪我に関しては傷がくっついており、後はリハビリを1週間程するだけであった。基本的にマルスは起きて脳内で魔法について纏めながらのんびりとした入院生活を送っていた。お見舞いに関してだが、両親と妹はほぼ毎日マルスのお見舞いに来てくれた。そして華凜も両親や妹同様に毎日病室に来て話相手になってくれた。その他にも真や美亜、高志も来てくれた。マルスが一番予想外な来訪者としては担任の先生である。まさか来るとは思わずにその際は素っ頓狂な声をあげたのは、本人と担任の先生のみぞ知る事である。

最後まで読んで頂きありがとうございます!

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