#1 捨てられる男
※このお話については自分の経験談や聞いた話を面白おかしくなるように誇張したり、大袈裟に表現したりしていますのでご理解いただいた上で読んでください。
男は仕事して、女は家庭で子育て
こんな考えは現在ではSNS炎上案件である。
共働きの自由、家事育児の分担、家庭での力関係
これはそういったものが全て平等として変化していく時代のある男の物語である。
どこにでもある平凡な家庭だと思っていた。
31歳を迎える歳に私は、妻から捨てられた・・・
捨てられた・・・というと聞こえは悪いだろうが。
妻が子供を連れて出て行ったのである。
何が悪かったのだろう?どうすれば戻ってきてくれる?ちょっとすれば帰ってくるんじゃないか?
そんなことを考えるばかりで1日が過ぎていく・・・
こうなる以前、
出ていくなんてこれっぽっちも思っていなかったのは私だけ。
妻はずっと我慢していたのだ。
お金はそれなりに稼いでいたし管理も全て任せていた。
仕事さえしていれば良いと家庭のことは任せっきりでほったらかし。
休みの日には子供の相手もせずに家でゴロゴロ。
会社の付き合いだといい飲み会や、キャバクラに行く。
2世帯住宅のように自分の親を近くに住まわせ、家庭に干渉を許す。
今考えたら昭和だなと思うし、かなり古風な考え方ではあるが・・・
結構これがテンプレだったイメージもある・・・
今では考えられない。ここ十数年での変化はすごいものである。
そして私は気づかなかったのである、妻からの警告サインに・・・
2人目が生まれてしばらくしてからセックスレスになり。
妻がありがとうやごめんねを言わなくなった。
最初どっちが悪いか?なんてことを言うつもりはない、こうなってしまっては悪循環の始まりなのである。
産後クライシスなんて言葉もあり個人差もあるが、我が家庭では年に1〜2回かろうじて許してくれるかどうかの頻度。20代後半の男にとって事足りるはずもない。
中には不倫で発散したり風俗に通うものもいるだろう。
しかし浮気している男性のほとんどは、遊びで本気になることは稀である。
なんだかんだ本妻を一番に置いていることが多い。
男は妻から必要とされていないとプライドが許さない生き物なのである。そんな男としての自尊心を埋めてくれる相手を求めて浮気してしまう男性は多いのだろう・・・
そして女は勘のいい生き物・・・気がつかないはずも無い。
しかし向こうも決定打に欠ける以上何もいってこないものである。
確証がないが疑惑だけでモヤモヤだけが心に残る。
しかしその小さな燻りが重なり、残り続けるのだろう。
そしてそのモヤモヤは妻の態度をより冷たくする。
男はそれをまた別のぬくもりで埋めようとする。
私はこれを風負スパイラルと名付けようと思う。
それでも夫婦は続いていく・・・仮面夫婦 形だけの夫婦 子のためだけの夫婦
やはり子供がいるとそう簡単に離婚の決断には至らない。
余程の覚悟と生活していく自信がないと離婚には踏み出せないのである。
特に女性は安心を求める傾向があるので離婚後の保険というか、生活の保障がないと離婚に踏み出さないものである。これはあくまで一部の事例なのでそうではない人もいることは承知の上です。
そんな中、妻の不倫疑惑が浮上してきた・・・・・
今更、自分が言えたことではないが、いざ直面するとあの絶望感は計り知れない。
男とは勝手な生き物なのだ・・・
自分は他の女とやってもいいが、妻のそれは許さないのである。
だがしかし証拠もでず・・・その件はうやむやに終わった。
確証を得ないまま数ヶ月後に妻は突如、家を出て行った・・・
続編はしばし待たれよ。