No.007 "これで最後にする"は、最後になってない
今までの交流の時間は何だったのか、だますための様子を試されていたのだろうか?いろんな思いがあふれ出していた。
考えてももう過去は変えられないので、騙されているふりというより、心理を操られているふりをするしかない。
その後20日間くらいは、ほぼやり取りなし。
夢乃もすっかり忘れてた。帰宅すれば家の中の主婦、食事準備から用意、片付け洗濯で生活に追われすごしていた。
勿論時々、挨拶メールは和也に送っていた。
新年を迎えもう、3月初旬。
和也「久しぶり、元気してる?少し話さない?」
のメールに、またか、資金貸してか?
今度はいくらなのよ、いいかげんにしてね。と心で叫びながら・・・でも、その予感が見事的中。怒りは眠らせながら、
夢乃「うん、少しならいいよ 夕飯支度中だから」
和也「もしもし、めっちゃ久しぶり」
夢乃「うん、元気やった?」
和也「入院しててん、昨日退院した でさ、仕事休んでたやん、だからさ、家賃も支払えなくて・・・生活保護受けるなら、引っ越ししなあかんけど、引っ越ししたくないのよ、5万円貸してもらえんやろうか、生命保険も入ってないから、保険金もないし・・・」
夢乃「え、また入院_」
和也「通話の時話ししたよ、入院するかもしれん、って・・・・」
夢乃「えーおかしいなぁ」
和也「夢の話で盛り上がってたから忘れたんじゃないの?」
おかしい。そんなわけない。入退院繰り返すかってところが、疑問なわけよ。
最後、最後って、何回目なん。事実はどこにあるのかさえも、全くわからない。存在する和也であることだけがまぎれもない、事実だ。
今までのコミニュケーションは飾りなの???
夢乃「あっ旦那帰宅したわ、また連絡するわ」
と、金銭の件の返事はわざと返事を無視しその後で、金銭の件についてメールで返信した。
"今までの振込は旦那に内緒なの、今回の事も通話では話せなかった、ごめん、5万って、余裕ないわ。シロアリ駆除をすることになってるからごめん"と・・・
すぐに和也からは返事が届き、
"無理言ってごめん"
信用していた確信が完全に消え、疑う確信に上書きされたのだ。
1つ目は返すことを言わなかったこと、二つ目は金額が跳ね上がったこと、3つ目は家賃が支払えないって言っているのに、私に借りて返す当てはあるの?という、疑問な点だ。正当な回答が見つからない。
和也自身、何を言っているのか、分かっているのか、と言うことさえも、疑いたくなる。
俺の事を完全に信用しているぜ、の有利な自信の上に、これはどれだけでも、貸してくれるぞ、とでも思ったのかもしれない。