第二章 意思があれば道はこじ開けられる!5
「パラサイト捜索中……この星に存在する可能性、八五・三五パーセント。邪魔な者は排除する。干渉しないでください」
ロボットの声が、メガホンのように町中へ響き渡った。
「パラサイトは、生命体のディー・エヌ・エーを変更する存在であり、非常に危険だ。パラサイトに関する情報を報告してください」その深く低い声を響かせながら、機械は一歩、また一歩と近づいてきた。
「何それ? あの機械……?」ボクは顔をポチへ向けた。
ポチは警備犬のように、低く唸り続けている。しかし、ポチが答えたかのように、ボクの脳裏に「猟師の機械」という言葉がよぎった。「……逃げろ……」
通信器から、龍登の声が耳に入り込んできた。
「……パラサイトなんて放っておけ。逃げろ。私たちの問題じゃない」
「そう、だけど……」
もし、あの機械にパラサイトたちを渡したら、地球はどうなる?ポチの話が本当なら、ポチの星と同じように、地球も崩壊される?それを悩んだボクは数メートル先で立ち止まった機械を見つめた。
機械の巨大な目が、ボクの視線に合わせた。その瞬間、ボクは赤い光に包まれた。ーースキャンされている。
光が消え、機械が告げた。
「貴方には、パラサイトの気配があります。パラサイトを引き渡してください」
そう言われても、ポチが素直に従うはずがないな。
「……サラ」
龍登の声が、再び耳に届いた。丁寧に、この宇宙に関する大事件を説明してくれないかな。ボクは壁の陰から一歩離れ、苦笑いを浮かべながら、
「あの……」
だが、ボクがそれ以上を口にする前に、まばたきする間もなく、機械は大砲のような片腕をボクの顔に向けた。
「これは最後の忠告。パラサイトを引き渡してください。
排除まで、残り十秒……九……八……」




