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グループ決め

あれからメトと俺は学校に戻りケガをしていたメトは治療を受け、俺は訓練場で起こったことを先生たちに根掘り葉掘り話した。メトとの戦闘でかなり消耗していたところを俺が倒したということにしている。そして学校の調べによるとやはりあの男は械人だったらしい。今は取り調べを受け牢屋の中にいるそうだ。死者はいなかったものの学校側は今回の事態を重く受け止め世間に謝罪会見を開いたんだとかなんとか。

そんなこんなで学校は三日間ほど休みになり今日は久しぶりの学校だ。


「先日はお前らに迷惑をかけてしまったな。すまなかった。これからはああいうことのないように今まで以上に対策を徹底していく。あんなことがあった後に言っても説得力は皆無だろうが必ずお前らを立派な異能士にしてやる。だから俺たちについてきてくれ」

返事こそ誰もしなかったがそれぞれが改めて異能士を目指す決心をしたような様子だった。もともとこの学校に入学する時点でみんな正義感は持っている方だ。実際に械人の脅威を体験した今、械人からみんなを守れる異能士になるという気持ちが強まったんだろう。ある意味いい体験だったのかもしれないなあ。


「ということで今日やることはグループ決めだ。この学校はもちろん座学もあるが基本的には実習の授業が多い。その際にグループで行動してもらう。君たちが目指している異能士たちも基本的には二人組、もしくは三人組で行動している。理由としては仕事の効率を上げるため、強い械人に対抗するためなど様々ある。お前たちには異能士見習いのうちから仲間と協力して械人と戦うということに慣れてもらうということだ。人数は最低二人、多くて三人といった感じだ。今から少し時間をとる。自分たちで声を掛け合って決めてくれ」


急にそんなこと言われてもコミュ障の俺にはできっこない。唯一組めそうな人といえば、、、、あの人しかいない。


「あのー。メト、俺と同じグループにならない?」

ライトがそういうとメトはゆっくりと加藤の方を向き

「遠慮しておきます」

とだけ言った。


「え。今なんて?どういうこと?」

んんんん?全然理解できない。今にも俺の脳内低スペックCPUがパンクしそうだ。つい先日一緒のチームになって仲良くなったはず、、、もしかしてそういうことか!実は全部俺の勘違いでメトは俺と仲良くなったつもりなんて少しもない?!いやいやいやいや、そんなバカな。まさかそんなはず、、、、ある。


「どういうこともなにも、あなたと同じグループになることは遠慮しておきます」


「どうして?もしかして俺、なんかやらかした?」


「そういうわけではありません。この間のこともありますしむしろあなたのことはほかの人たちよりも信用しています。でもあなたと組んだら私自身が成長しないと思うんです。あなたとあの男との戦いを見た感じ、あなたが本気を出せばあの男が十人いようが傷一つもらわずに倒すことができると思います。そんなあなたとグループを組んでも協力もなにもありません。だから私と同じくらいの実力の人と一緒になろうと思います」


「ああそういうことか」

これはだいぶまずい。なんとか理由をつくって俺と組むことの正当性を伝えないと。てかそれ以前にこのクラスにメトと同じぐらいの人とかいないだろ。


「でもメト、このクラスに同じぐらいの実力の人なんて今の時点ではいないでしょ」

これは紛れもない事実。メトもそのことはわかっていただろうけど、ここで俺から事実を改めて言うことにより、、、、俺の勝ちだ。


「確かにそうかもしれないです。でもいくら弱くてもみんな伸びしろはありますし、弱いからこそ協力しないと勝てません」


「確かに言っていることはわかるけど、メトそんな性格で一緒に組んでくれる人なんているの?」

バカにするように、口角を少しだけあげながら言った。


「馬鹿にしないでくださいよ!?あなたと違って友達の一人や二人ぐらい、、」

不愉快そうにムッとしながら勢いよく答えたが文末が迫るにつれ声がよわよわしくなった。

やっぱりいないみたいだ。こうなったらもう俺と組むしか選択肢はない。ちなみに言うと俺もメトのほかに組むあてなどない。


「あなた今に見ててください。私と一緒のチームになってくれる人なんていくらでもいるんですから」――


数分後、、、


「チームも決まったことだ。これから君たちにはチームでの仲を深め、ともに練習し一週間後のチーム対抗戦に備えてもらう」

そんなことを先生が話しているときメトが隣で呟いた

「結局あなたと同じになってしまいましたね」

「そんなにいやそうにするなよ。俺と同じチームになったのはメトが友達いなかったからじゃん」

「別に嫌なわけではありません。むしろあなたのことは好いています。ただ自分が強くなれないんじゃないかと思っただけです」

「メト、、、そういうことは会話の流れでさらっということじゃないだろう。男に勘違いされたらどうするんだよ」

「あああ。そういう変な意味ではなくてですね。ただ嫌っていないということを伝えたかっただけです」

メトが顔を少し赤らめ、焦りながら言った。





「約一か月後のチーム対抗戦について詳しく話をしておくからよく聞いておけ。これから一週間後、みんなにはチーム対抗戦を行ってもらう。内容としてはチーム対抗のトーナメント方式だ。2チームで戦ってもらい勝った方のチームが次の試合に進める、ごく一般的なルールだ。基本的には相手のチーム全員を行動不能にさせれば勝ちになる。もちろん銃や剣などを含む武器や防具の使用は認める。ちなみにこのチーム対抗戦が終わった後にプロの異能士のところに行って実際に一緒に働いてもらう職場体験的なものがあるんだがその時、誰のもとに体験に行けるかはチーム対抗戦の結果次第だ。もしかすると誰もが知る有名異能士のもとに行けるかもしれないしもしかするとどこにも行けないかもしれない。まあそういうことだから、頑張ってくれ。何か質問はないか?」


チーム対抗戦の結果が職場体験にまでかかわってくるとなると、メト本気だろうなあ、、、ただでさえ今激おこぷんぷん丸状態なのにこれで手を抜いたりしたら、、、たぶんやばい。でも俺にもあんまり戦いたくない事情とかがあるからあとでお話だなあ。


「あ、みんなに大切なことを言ってなかったな。これからみんなには新しい寮で生活をしてもらう、チームメンバーと同じ部屋でな。でもみんな安心しろ、部屋はかなり大きい。イメージ的には家族で住む一軒家の中でチームメンバーと暮らすみたいな感じだ」


この先生何言ってるんだ。まずこの学校は全寮制だ、だから寮生活というのは理解できる。なんなら入学初日から寮生活だった。だがチームメンバーと一緒の部屋!?俺とメトが一緒の部屋で生活する!?いくら大きな部屋といってもプライベートな空間がないじゃないか。そんなの、、、いや待て。同じ部屋ということはメトとあんなことやこんなこと、、、

そんなことを考え、少しにやにやしながらメトの方をみると、、、


「あなた何変なことを考えているんですか。気持ちが悪いです」

俺がメトの方を向くことを予測していたかの如く、おれの顔を目を細めながらじっと見つめていた。そしてこの強烈な一言。

「何も考えてません、ごめんなさい」

堂々と自信をもっていうつもりだったが、なぜかとても早口になってしまった。でも仕方ないじゃないか。俺だって年頃の男の子だぞ!!




――メト、ライトの寮にて――

寮の部屋は本当に広く、4人でも一緒に暮らせるようなところだった。メトは部屋に入いってすぐに

「あなたと同じチームになって、しかも同じ部屋で生活することになるなんて思ってもいませんでした。でもこうなったからには仕方ないです。じゃあまず二人で生活をする上でのルールを決めましょう、、、と言おうかと思いましたけど、その前に私とチームを組む上で少しだけお願いがあります」

といい、リビングに置かれている机の横の椅子に座った。それに続けて俺も椅子に座った。


「私があなたと組む上での条件は一つです。手を抜かないことです。この間の訓練あなたは目立ちたくないからという理由で戦いに消極的でしたよね。私を助けてくれたことには感謝しています。でもあの時、最初から二人で戦っていたらあんなことにはならなかったと思います。だからどんな時でも手は抜かないでください」

やっぱりそう来るよなあ。ある程度予想はしていたが、、、仕方ないメトには話しておくか。


「あー、わかった。けど俺からも一つ話していい?」


「ええ、かまいませんよ」


「俺が戦いを避けている理由なんだけど、、。実は俺、、、異能力で身体能力を強化して戦ってるんだよ」


「え、それってどういう意味ですか?あなた異能力使えるんですか?でも異能力は基本3種類しかないですよね。多少の派生はあったとしても、身体強化の異能力なんて聞いたことがありません」


「俺は生まれた時から異能力が使えたんだ。なんでかは自分でもわからないし、俺と同じ異能力を持っている人は見たことがない。種類的には攻撃異能の派生にちかいのかな。この異能力を使うことによって人間はもちろん械人をも凌駕する力やスピード、タフさを実現できるようになる。でもこの異能力には欠点がある。体力の消耗が激しいっていう。ただしく言えば体力とは違うのかもしれないが、いわゆるマジックポイント的なやつ。プロの異能士でさえも強力な異能力は連発できない。そしてこの異能力はそれとも比べ物にならないほどのマジックポイントを消費する。俺は生まれたときからプロの異能士以上のマジックポイントを蓄えることができたから強力な異能力でも十数発は連発できるけどこの異能力で自分が今できる限界まで身体を強化したらもって5分かな。まあ普段戦う時は少し体を強化してるって感じだから、結構な時間戦えるけどね。本当はメトみたいに素の身体能力が高かったら最高なんだけどね。まあ俺からの話はこんな感じ。その時その時にあった全力を尽くすよ。手は抜かない、約束する。これからよろしく」


「なんかいろいろと聞きたいことはありますけど、最低限のことは理解しました。あなたはただの最強かと思っていました。欠点があってなんか安心です。私もあなたをサポートすると約束します。これからよろしくお願いします」


理解が早くてよかった。

じゃあせかっくサポートしてくれるみたいだから、さっそくお願いしよーと。


「メト、さっそくサポートということで、僕の背中に乗ってマッサージをしてくれないでしょうか」

俺は手でゴマをすりすりしながらリビングのソファの上に寝転んだ。するとメトが、、、、

「勘違いしないでください。戦闘面でのサポートということです」

軽蔑するような目でみつめてきた。

「あぁ、ごめんなさい」

俺はただ弱弱しい声で謝った。

お読みいただきありがとうございました。今回でてきた異能力については第一話の方でも軽く触れているので詳しくはそちらをご覧ください。主人公たちのビジュアルについてですが、人物紹介文みたいなのを本編とは別でつくることにしましたのでもう少々お待ちください。次話もよろしくお願いします。

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