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白亜の異能士

誤字があったらすみません。

楽しんでください。

「よし、みんな今日の授業は体術だ。この間決めたチームに分かれて体術の練習をしてもらう。異能士において体術とは戦闘の基礎中の基礎となる。相手を投げる、蹴る、殴る。相手の攻撃を避ける。戦闘の中で異能力を使う。 何をするにおいても体を思うように動かさなければならない。もし体が思うように動かなかったら死ぬ。だから体術を極めるということは戦闘におけるすべての動作を極めるということだ」


体術ねえ。なにもない素の状態で戦うのは苦手なんだよなあ。いつもは異能力で強化して戦ってるからいいけど、何もないってなるとよわよわなんだよなあ。しかも俺メトとやるんでしょ、勝てるわけないやん。少しの間とはいえ相手は体術だけであの械人と互角にやりあっていた女だぞ。みえるよ、この授業が終わった後顔面ぼっこぼこになってる自分の姿が。


「チームでの練習の前に一つ話をしておこう。皆の中にも知っている人はいるだろうが、かつての械人との戦争の時、ある七人の異能士たちがいた。圧倒的力をもった七人は次々と械人を倒し、戦争に勝つことこそできなかったが最終的には引き分けという結果にまで持っていった。あの時人類が械人に負けなかったのはその七人のおかげといっても過言ではない。人々はその七人を感謝と敬意を込めて七大異能神ななだいいのうしんと呼ぶようになった。そしてその七大異能神は代々力を受け継ぎ、今も存在している。またいつか起きるであろう械人との戦争にそなえて。まあ七大異能神について公表されている情報などほとんどないがな」


「なぜ俺がこんな話をしたかというとな、七大異能神の一人に武器を使わず少しの異能力と己の体術のみで械人を圧倒したといわれている男がいる。七大異能神序列一位、白亜の異能士。彼は世界で最も強いとされている七大異能神の中でも別格だったという」


「あまりだらだらと話してもいけないからな。何が言いたいかっていうと、体術という基礎を極めたものほど最強に近づくということだ。だから皆も全力で取り組むように。以上だ。準備ができた者から外に集合するように」


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――



ほら、言わんこっちゃない。

俺は今メトにぼこぼこにされている。避けたと思えば次の攻撃がすごい速度で飛んでくる、こんなの避けれないだろ。


「素の身体能力は高くないとは言っていましたけどここまでとはおもっていませんでした。いつものあなたの動きからは想像がつかないくらい弱いですね」


「そんなにはっきりと言うなよ。俺泣くよ?」


「ごめんなさい。なんか可愛いですね」

メトはそういいながら微笑んだ。


「なにそれ?!本当に申し訳ないと思ってる?!」

こいつ絶対に思っていない。なんならバカにしている。可愛いってなんだよ。


「いえ、思っていません」


「はあ?!そこは嘘でも思ってるって言えよ」


「そんなこと気にしなくていいじゃないですか。ほら、はやく集中してください、、、」

そういうとメトは瞬時に間合いつめ、俺を背負い投げた。

俺は地面に仰向けに倒れた。


「実戦だったらしんでますよ。まあいつもならこんなの簡単にかわせるんでしょうけど」


「いってええ。はやすぎでしょ。どうやったら何もしてない生身の状態でここまで動けるんだよ」

何なんだよこれ。いつも異能力で体を強化して戦っている自分がバカみたいじゃないか。


「わかりました。あなたに体術を教えることにします」


「え?急に何言ってんの」


「何言ってんのってなんですか。あなたに体術を教えるといっているんです」


「あーー遠慮しておきます」


「なんでですか!?私に教えられるのが嫌ってことですか!?」


「だってメト、厳しそうだもん」


「はあ?!失礼な人ですね。私はそんなに厳しくないですよ。しかもあなたにとって悪い提案ではないと思うのですけど。異能力を使わずしてある程度戦えるようになったらもっと強くなれるんですよ?」


「確かにそうだけど、、、うーん」


「悩むぐらいならやりましょう。はい、決まりです。あなたに拒否権はありません」


なんか勝手に決まってしまった。まあ、いいか。


こうして俺はメトに指導されることとなった。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

さっそく今日から特訓することになったんだけど、予想していた通りきつすぎる。

めちゃくちゃ走らないといけないし、くそ重い岩転がさないといけないし、なにより実戦的な練習とか言ってメトにぼこぼこにされるし。もうだめだ。てか、岩、転がすってなんだよ。意味ないだろ。

「メトォォォ。今日はこれくらいで終わりにしないか。もう無理だよぉぉぉ」


「そうですね。日も暮れてきましたし、続きは明日することにして今日はもう帰りましょうか」


「え?まさか明日もあるの?」

毎日あるなんてことはないだろう。毎日かるく練習をするならわかるけど、この超ハードな特訓を毎日なんて、ないない。


「もちろん。特訓は毎日ですよ。あなたが強くなれば終了です。というか逆に明日はないとでも思っていたんですか?」

当たり前でしょ?みたいな顔をしたメトをみると、自分がおかしいのかと錯覚してしまう。

普通に考えたら毎日っておかしいだろ。週に二日ぐらい休みあるのが普通じゃないの?


「休養って大事だと思うんですよねえ」


「それは遠回しに、毎日私と特訓するのは嫌ということですか?」

メトが少しすねたような口調で言った。

やばい、今ここで嫌とか言ったら絶対に機嫌が悪くなる。でもなあ。うーーーーん。

あきらめるか。


「そんなこと思っているわけないじゃないですか。もちろん毎日特訓してもらうつもりでしたよ。あは、あははは」

明らかに作り笑いだろって感じだけど、メトはそれを聞いてニコニコしていた。可愛い。


しかたないか。まあ頑張ってみよう。メトに特訓してもらえば、強くなれるのは事実だし。

でもやっぱり嫌だなあああ。





こうして俺の特訓漬けの毎日が始まった。





最後まで読んでいただきありがとうございました。

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