超大物のスターのように
「面白い、面白いが……」
と警部は言った。それから、
「しかし……」
と言った。そして
「まさか……」
と言った。
それから部下に命令を下した。外だ! 外を探せ! あと、あの窓の近くもだ!
それから警部は付け足した。「一応」な!
その時だった。
殺された「上級国民」薄田の、その夫人が
「犯人はこの子たちよ!」
とぼくたちを指して言った。
嫌な視線が集まってくるのを感じる。
「だって、招待もされていないのに来たんでしょう!?」
おかしなことになった。
「動機は、わたしたち『上級国民』に対する嫉妬に違いないわ!」
夫人がそう言うや否や、「上級国民」たちはめいめい好き勝手に、ぼくたちを罵倒をし始める。
人殺し!
その中には、一人だけ、とびきり可愛らしい女の子も混ざっていて、ぼくはとりわけその罵倒だけに耳を傾けてゾクゾクしていた。
「ばか!」
とめい子にまで殴られる。しかしそうでもしなければ悪夢のようだ。
そんな中で、警部に電話が入った。
そして電話を切ると、
「そんなことを言うのはやめなさい!」
と言った、
「犯人はもう捕まりました! この子たちは、人殺しどころか、この事件の解決に決定的な影響を及ぼした、小さな名探偵たちなんですよ!」
わお! ぼくも、なんか名探偵ということになってる!
ぼくとめい子は、超大物のスターみたいに「上級国民」のみなさんに手を振った。
しかし誰も手を振り返してはくれなかった。




