招かれざるぼくらは
考えは金持ちのように、格好は貧乏人みたいにせよ。
ーーーアンディ・ウォーホル『ぼくの哲学』
その豪勢な館に住んでいたのは「上級国民」の薄田とその夫人だった。
そこである晩パーティーが開かれた。
事件の後で、内田警部に
「これは、どういったパーティーなんですか」
と夫人は聞かれたが、答えることができなかった。というのも、こういうった連中は、ことあるごとにパーティーを開く。
そんなパーティーに、ぼくとめい子が参加していたのは、もちろん招待があったわけではなく、めい子が、
「こっそり忍び込もうよ」
と言ったからで、ぼくは断ったが、
「この格差社会で、あいつらだけいい思いしてズルい! ちょっとぐらい騙して、美味しいものを食べたって、バチは当たらないよ」
と無理やり引っ張ってきた。
その会場は、上等なバイキング形式で、ローストビーフや、キャビアなんかが乗っけられたピザなんかを、ぼくたちは無我夢中で食った。
「もうお腹いっぱいになったよ、そろそろ帰ろう」
とぼくは言った。しかしめい子が
「まだよ! まだ食べなくちゃもったいない」
とあの小さな体でぼくの倍以上食べる。
その時だった、突然あかりが消されて、会場がざわついた。
停電?
しばらくして、あかりがつくと、女性の叫び声が会場に響いた。
「上級国民」薄田の胸がナイフで貫かれていた。
犯人を逃さないようにと、会場は封鎖され、やがて内田警部による取り調べが始まった。
ぼくたちも、それに協力することになった、と言っても、別にこの事件について、なにも話せるようなことはなかったんだけれど。
「君たちのご両親はどこかな?」
と警部が言う。
しかし、ロクでもないぼくたちの親が、こんなゴージャスなパーティ会場にいるなんてことはあり得ない。実は……とぼくたちは正直に言った。
警部は呆れたように笑うだけだった。
「そうか、そうか」と警部は言った。「それで、怪しい人物とか、見なかったかね?」
「いいえ、別に」
「お嬢ちゃんは?」
とめい子に警部は聞いた。
どうせ、めい子も何も知らない。ぼくはそう思った。
ところがめい子はその時、ふいに口を開いたのだった。
「犯人は、もうこの館の中にはいません!」
め、め、め、めめめめ、めい子!?
あじゃじゃじゃっしたー(ありがとうございました)。




