一章 設定 単語
<国・地名>
“ラエドル王国”
オール大陸の中心部に位置し、平人族最大の国。
地震の無いこの地域では石造りの建物が多く、王城を中心とした都市は活気に溢れている。
また技術も最先端であり、列車や空船等の移動手段の開発も盛んである。
“ドグマジオ地方”
ラエドル王国東部に位置する、ネオクロが治める地域。現在の仲は良好だが、数十年前までは魔人族と獣人族とのいざこざがあった為、あちこちに防衛時の痕跡が残っている。
“ゼットリー”
ドグマジオ地方東部に位置する、多様な花が咲き誇る美しい都市。別名、花の都。
昔は戦争時の防衛都市であった為、城壁が分厚く重苦しい雰囲気だったが、獣人族と魔人族との和平の印として花を植えたところ、一変して華やかな都市へと変貌した。夏は涼しいので王国貴族の避暑地として有名。
“リリディアの森”
ラエドル王国と獣人の国スータスを繋ぐ、唯一の陸路。
しかし魔人族側の山脈の麓(ネキロム達が居るところ)は、何故か強大な魔物が闊歩している為、通行する時は必然的に海沿いを通らなければ交易はままならない。
<宗教>
“ユウキ教”
名前からしてユウキ・タケマツと関わりがありそうな宗教。規模は大きく信者も多いが、掲げている平人史上主義は勇者の行いとは全くの真逆。
“創魔と助勢の異神”
オール大陸に纏わる神話に出てくる七柱のうちの一柱。“魔”を広めたとされているが、それが魔法なのか魔物なのかは謎に包まれている。
<果物・野菜>
“マイトル”
大きさはオレンジ程の、丸い茄子に似た紫の果実。
とても甘味が高く美味だが、遅効性の猛毒が有り危険。
ネキロムが気持ち悪いと言っていたのは食べ過ぎもあるが(兎の体にオレンジ二個なんてどこに入ったんだ)実は毒のせい。
“アゼナナ”
バナナが三つ、房から生えてるような苺程の実。
とても強力な麻痺毒を持ち、ネキロムは無臭と言っていたが、それはアゼナナ本来の匂いに含まれる麻痺毒で、嗅覚が麻痺しているのだ。
そして食すと、まずは味覚、次に感覚、聴覚と段々と麻痺していき、最後には意識が麻痺して眠気に襲われ、そのまま永眠する。
“金の果実”
正式名称は「知恵の実」。とある場所にある[唯一無二ノ全知タル樹]から零れ落ちた林檎のような果実。
時には風に乗り、時には水に流され。
そうして世界中を旅して、過ぎ行く人や国から全ての知識を掻き集めるのがこの実の生涯。
誰かに食される事以外では傷一つ付かず、食される事のなかった果実は全知タル樹へと進化する。
食べた者は、その果実が溜め込んだ知識を自身のものにできる為、その知識量によっては愚者が賢者へとなる。
別名、馬鹿に食べさせる薬。
“ネキロム”
ライチに似た、今作の主人公の名前の元にもなっている白い果実。
低木になる実であり、そのまま食べると薄味なのだが、一度茹でてから冷ますと甘さが増す。
その辺にどことなく生えるため、誰もが子供の時は食べてる懐かしの味。
“ライラト”
柑橘系のさっぱりとした木の実。
そのまま食べてもいいが、皮ごと刻んでタルトにするのが定番。
“ボルティナ”
固い殻に包まれた木の実。上品な甘さが大人にも人気。
“エスミ”
ほのかな酸味と癖になる苦味がある、好き嫌いの分かれる果実。
“シシドラ”
ボルティナと同じく、甘さが控えめな実。
ボルティナはクッキーにすると良いが、こちらはケーキがとても美味。
“ロロロッカ”
苦味がある緑色の野菜。
子供達は苦手な者が多いが、美味しいと感じた時が大人への第一歩だ。
<お金>
単位の「オル」とは、オール大陸のオールから取られている。
歴史を遡れば、ちょうど勇者が全ての民を纏め上げた頃から使われている事が、歴史家の調査で判明している。
ちなみに数十年前から1,000オル、5,000オル、10,000オルの紙幣が発行されてはいるが、魔物等の戦闘があるこの世界では形に残る硬貨の方がまだ需要が高い。
10,000オル=金貨
5,000オル=穴金貨
1,000オル=銀貨
500オル=穴銀貨
100オル=銅貨
50オル=穴銅貨
10オル=鋼貨
5オル=穴鋼貨
1オル=鉄貨
<魔法>
“古来魔法”
魔法という概念が生まれた時に一緒に誕生した属性達の総称。
火炎、操水、疾風、雷撃、大地、闇黒が当て嵌る。
“多元魔法”
招致者達が、自身の母国語で創った属性達の総称。
付与、回復、時空、夢幻が当て嵌る。
“新魔法”
招致者に頼る事無く、現地人で創り出した属性の総称。
聖光が当て嵌る。
“真言”
魔法を発現させるのに必要な絶対的条件。これを言わなければ基本的に魔法は発現することは無い。
“無詠唱”
真言だけで魔法を行使する方法。発現するまでの時間は短いが、詠唱や魔法陣と比較すると威力は弱い。
“詠唱”
真言の前に呪文を付け加えることにより、魔法の威力を上げる方法。呪文を長くすればする程威力は上がるが、隙が生まれるので注意したい。
“魔法陣”
魔力で編んだ円陣を組み合わせ、魔法を調整する方法。方向、色、効果時間と色々なことが調整出来るが、一つの円陣に付き命令は一つなので、複雑な命令ほど円陣は多重化する。
威力も調整することが出来るが、同じステイタスの魔法使いでも詠唱の魔法使いの方が威力は高い。
<アイテム>
“色映しの水晶”
魔法の適性を調べる為の魔道具。安価では無いが世間一般には普及はしており、色々な場所で使用されている。
一つ一つが最初に創られた水晶(作・ユウキ)と情報を共有しあっている為、もし新たな魔法が出て来たら、どの水晶でも良いので魔法を掛けると、その魔法の色が登録される。
数少ない生産可能なユウキが創った作品。
“自己の結晶”
至る所に生えている黄緑色の結晶。大きさはまちまちで、これを呑むとステイタスが見えるようになる。
昔からの習慣なので、オール大陸の人々は不思議に思ってはいない。
“桃色宝石が付いた指輪”
とある店でルエが買った二つで一つの指輪。
二つを合わせるとラエドル語で「いつまでも一緒に」と浮かび上がるロマンチックな指輪。