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ひな祭り

ダイヤにとって2回目の雛祭りがやって来ました。

(ダイヤもコナンも男の子なので正確に言うとなごちゃんの雛祭りなのですが‥‥)


初めてのお雛祭りはまだ生まれて4ヶ月の時だったので、お雛様が飾られていたことを覚えていないようで、首を左に傾げながら不思議そうに見つめるのが、やっぱり可愛くて!

(すいません!また猫馬鹿です)

「なごちゃん!準備するからお手伝いして。」


「はーい!」


ママとなごちゃんが二人で大きな段ボールを運んで行きます。


「フニュ、フニュ、フニュ」


(なに、なに、なに)


「ウニャーン」


(まってー)


ダイヤもコナンも段ボールが大好き!二人してママとなごちゃんの後をついていきます。


『トットットット』


『トタタタタタ』


『バタン』


あー、残念!もう少しでなごちゃんのお部屋に入れたのに!お部屋に入ったら大好きな段ボールに飛び込めたかも知れないのに。


でも二人は諦め切れません。二人縦に並んでお部屋の前をウロチョロウロチョロ。


『タン』


最近お兄ちゃんのコナンは、お手々が器用に使えます。後ろ足で立つと取っ手に手をかけます。でも取っ手を下ろそうとはしていません。


「ウニャーン、二ャーン、二ャーン、二ャーン」


(ママ、なごちゃん。開けて、開けて!)


「二ャオーン、二ャオーン、二ャオーン、二ャ二ャ二ャ」


(ママー、なごちゃ~ん、なに、なに、なに?)


最初は大きな声でしたが、開けてもらえないので寂しくなったのか、


「ウニィーン、二ィーン、二ィン」


(開けてよ~、入れて、入れて)


だんだん声も小さくなってきました。その時、


『バン』


ドアが開きました。コナンは少し開くと同時にスマートな身をよじって


『スルッ』


とお部屋の中に入っていきます。でもダイヤはお兄ちゃんみたいに早く動けないのでドアがしっかり開くまでドアの外に


『チョコン』


後ろのアンヨできちんとお座りしてドアが開くのを待っています。そして‥‥、

ようやくドアが開きました。待ち焦がれたダイヤは跳びはねながら入っていきます。どうやらお兄ちゃんは、もうお部屋のなかで何かしているようです。


「フニ?」


(あれ?)


普通ならお部屋をウロチョロしたり、段ボールに飛び込んだりしているはずのお兄ちゃんがきちんとお座りしてあるところを見ています。


ダイヤはお兄ちゃんに近寄ってスリスリしながら話しかけました。


「フニュ?」


(どうしたの?)


お兄ちゃんはだが話しかけてもある所から目を話しません。ダイヤも諦めてお兄ちゃんの目線を追います。そして、奥の壁の所を見ると‥‥


「ママ!ダイヤがたっちしてるよ。」


そうです。初めての物を見て思わず背を伸ばしてしまったダイヤでした。


お兄ちゃんがダイヤの背中を舐めながら教えます。


「グルグルグルグル」


『ピチャピチャ』


(あれはなごちゃんの大事なお人形だよ。)


「ダイヤは初めてのお雛祭りだもんね。綺麗なお人形でしょう!でもさわっちゃ駄目だよ。なごちゃんが元気で大きくなりますようにってお願いするお人形だからね。」


黒光りする段の上に、綺麗な着物を着て真っ白な顔をしたお人形がいっぱい飾ってあります。ダメと注意されたダイヤですが、思わず


『トットットッ』


吸い寄せられるようにお人形に近づいて行きます。


「だーめよ」


あと一歩の所でママに抱きかかえられてしまいました。一生懸命体をよじってママの手から降りようとしますが、残念!


『バタン』


抱っこされたまま部屋の外に出たママはお部屋のドアを閉めてしまいました。


「フニュー、フニュー」


(開けて!開けて!)


お人形を見たい(いたずらしたい)ダイヤは、下からママを見上でしきりに訴えます。ドアにお手々をかけて押していますが、当然開きません。


「駄目よダイヤ。あのお雛様は大事なの。遊ぶお人形じゃないのよ!」


「二ャーン」


ダイヤを可哀想に思ったのかコナンがダイヤとママの間に入って訴えます。


「わかったよ、じゃあなごがお雛様作ってあげる。ママ、玉子の殻ちょうだい。なごは折り紙探すから。」


なごちゃんは、先週末コミュニティーセンターで教わったお雛様を作ってあげるようです。


「まずは玉子の殻に髪の毛とお顔を書いて、書けたら殻の周りに折り紙で着物を作ってあげて、おっと着物の会わせ目は左上だ。」


なごちゃんが作っている間、ふたりは机のしたでお利口に並んで待っています。ふたりとも楽しみなのかお目目パッチリでなごちゃんの手を見つめ、動こうともしません。


「出来た!」


「ママも出来たよ!」


なごちゃんはお雛様を、ママはお人形の座布団を作り上げ、コナンとダイヤが見やすいようにオコタの上に飾ってくれました。


コナンとダイヤは嬉しくてすぐにオコタに近づくと


『ポン、ポン』


ふたりしてオコタの縁にお手々をかけてお雛様に首を伸ばしています。ダイヤに至っては、


『チョイチョイ』


「こらー、せっかく作ってあげたんだから大人しく見てなさいー。触ってオコタから落ちたら壊れちゃうでしょ。」


そんなこと言ったってダイヤもコナンもお人形で遊びたくて仕方ないんだもんね!

さあて、いつまで綺麗なまま飾っていてくれるかな?


今回も読んでいただきありがとうございます。


猫馬鹿の私は、また続きを書かせていただきますが、是非お読みになられた方の感想や皆様のお家の猫ちゃんのことを教えていただければと思います。


次は、うちの家の初代チンチラの蓮ちゃんのことを書きたいと思ってます。19年間生きてくれた猫ちゃんで、本当に賢い子でした。


あと‥‥、是非読んで下さいね!

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