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ジジイとミサイルと鼻血伝説

 空中戦艦はこれでもかとミサイルの雨を降らせます。もちろん、街は原型をとどめていませんが、そんなことなどおかまいなしです。桃太郎は

「ブチこめッ! ジジイを細胞一つ残らず消し飛ばすんだ!」

 と完全にブチ切れています。

 しかし、雨あられと降る爆炎の狂乱でもお爺さんを止めるには敵いません。

 お爺さんはあろうことか鼻血で壁を作り出し、すべての爆風を防いでいたのです。

「ぐふふ、桃太郎。ワシは貴様の育ての親ということを忘れたか。鼻血の扱いは貴様の何万倍も上じゃ」

 普通の人間は鼻血の扱い方を心得ていないでしょうと突っ込む人間はここにはいません。

 大統領はひたすら愛がどうのこうの言って祈りを捧げています。

 劣勢に見えたお爺さんは鼻血の防壁を広げ、さらに鼻血のミサイルで空中戦艦を狙い始めました。その狙いは的確で、その一撃は空中戦艦の主砲を軽く凌駕します。こう見ると失血死するのではないかと心配になるのですが、そこは超生物のお爺さん。エロ本がある限り、無限に血液を生成できるのでその心配はありません。

「おのれ、ジジイッ! 爆発しろッ!」

「ぐへへ、リア充のワシに爆発しろとは何の冗談じゃ。ワシはこれから日本に戻り、さらなるロリツインの開拓へいそしむのじゃ。そして、ロリロリエロエロなパラダイスを作って、ぐふふ……」

 鼻血ミサイルを噴射しながら妄想にふけるお爺さん。

 やはりその顔はにやついています。

「全艦に告ぐ! 全火力をもってこのエイリアンを爆殺しろッ!」

 桃太郎の号令に反応して、戦艦たちは地獄の業火もかくやという砲撃を開始します。もちろん、国民は逃げ惑います。そして、大統領は祈り続けました。

「ポチや、見ておけ!」

 お爺さんは背中にポチ青年をかばいながら、告げます。

「これが我が秘奥義! そして、萌え大国日本の超絶必殺じゃ。ワシがお前たちの夢と希望を拓く! モテ王たるもの、萌えと希望とエロスの先駆者でならねばなるまいて」

 その雄姿にポチ青年は震えました。

 これが求めていた理想の英雄であると。

「エロスの先駆者は伝説を敷く者じゃ。そのワシの敷いた伝説をこの国で語り継ぐのがお前の役目じゃ。良いか、ポチよ。このワシの鼻血英雄伝説を後世にまで語り継ぐのじゃ!」

 お爺さんが初めて本気を出しました。

 全鼻血を使って、桃太郎と戦艦に決戦を挑みます。

「さあ、来るがよい! この英雄ジジジロスが今、世界の伝説に挑む!」

こんにちは、星見です。

休日にいったい何を書いているのでしょうか。作者にもわかりません。

さて、一か月以上長引いているこのお話ですが、そろそろ終わる予定です多分。


ではまた次回お会いできることを祈りつつ……

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